年末年始特別ディナーコース2022-2023のご案内

本年も残すところ1ヶ月となりました。

一年の感謝を込めて年末年始の特別ディナーコースを、2022年12月16日㈮から2023年1月9日㈪まで期間限定でご用意いたします。
数に限りがございます。事前のご予約をお願いいたします。
ご予約の際、18:00~19:30でご都合の良い時間をご指定ください。

*12月31日㈯、1月1日㈰は定休日です。1月2日㈪から通常通り営業いたします。
*24日㈮と25日㈯の夜は年末年始特別ディナーコースのみとさせていただきます。
*日頃よりフードロス削減にご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。
 キャンセルポリシーは通常通りです。詳しくはホームページにてご確認ください。
   前日キャンセル 50%  
   当日キャンセル 100%
*仕入れ状況によりやむを得ずメニューが変更になる場合がございます。ご了承ください。

年末年始特別ディナーコース

Stuzzichino フンガーフード 

Apribocca 村上農場 かぼちゃのアグロドルチェ

Antipasto 宇陀金ごぼうとイカの墨煮

Primo Piatto 栗とラルドのリゾット 大和橘の香り

Primo Piatto フジッリ トラパネーゼソース 温卵と共に

Second Piatto エレゾ社 蝦夷鹿 炭火焼タリアータ

Granita 桂の葉のグラニータ

Dolce カンノーロ

Caffe e Te 食後のお飲み物 パネトーネと共に

 

¥12,000(税込)

RISTORANTE Borgo KONISHI 
リストランテ ボルゴ・コニシ
TEL;0742-26-5581

 

ご来店心よりお待ちしております。

 

第12回全国イタリア料理コンクールで優勝するまで④~優勝リゾットができるまで~

研修を終えて

研修から帰って、まずコック帽をかぶることにしたらしい。今更ですか。本人曰く案外便利だそうだ。何より、短髪を保たなくてよい。
しかし、厨房はそのように想定して設計されていないため、あちこちにぶつけている。

そして、リゾットを作ることが増えたし得意になった。さすがにアマランテシェフのサフランのリゾットが何故あのようになるのか、今のところ奇才イタリア人シェフだからだ、としか言いようがないので解明に時間を要するが、シェフ山嵜のリゾットもなかなか自慢できるレベルになった。
一度食べたお客様からその後来店の都度、必ずリゾットを所望されたり、海外からのお客様も含めて非常に評判が良い。
賄いでは奈良県産の5分精米を使ったリゾットをいただくことがあるが、完璧なアルデンテだ。日本米でもアルデンテを容易に保てるようになった。

最後の最後にお待たせしました、遡って優勝リゾットについてご紹介します。

第12回全国イタリア料理コンクール2021 エントリー受付中!今年のテーマは「カルナローリ米」を使ったイタリア料理!リゾットやアランチーニなど、得意なお米料理で挑戦してください! ”

事の始まりは昨年の2021年9月に突如届いた1枚のFAX。コンクール応募締め切りまで2週間だった。応募を決めたのは、審査員全員がイタリア人のシェフであるということ、これを機にリゾットにいよいよ向き合ってみよう、という2点だった。

その後、予期せぬ優勝とJapan Olive Oil Prize賞までいただき、副賞としてアルマーニ/リストランテ銀座にて1週間の料理研修の機会を得たことは、前回までのブログの通り。

予選出品作品は『Risotto al Lardo di Colonnata』

シェフが初めてリーゾ・パルマを食べたときの感動を、新たな表現で再現したいと思い考案した。米を主役にすべく少量でも味に深みが出る食材、ラルド・ディ・コロンナータ* を細かく刻んで仕上げのマンテカーレに使用した。バターは使わず、通常のリゾットでは考えられないごく少量使うチーズはピエモンテ州産ラスケーラ・ダルペッジョ。胡椒、大和橘のピール、香草オイルで仕上げた。北イタリアのリゾットではなく、米を野菜として捉え南イタリアの調理法を取り入れることで米の旨みをぐっと引き出した。

*ラルド・ディ・コロンナータ;トスカーナ州の集落コロンナータで生産されるラルド(豚の背脂の生ハム)で、この地域の特産である大理石で作った箱に入れて熟成されたもの

そして予選通過の知らせと共に、テーマの変更が伝えられた。
カルナローリ米をたっぷり使えるよう、通年食べられるようなレシピにしたのだが。

”秋を感じさせる”イタリア料理を!”

ラルドのリゾットはどうしても発表したかったので、加えられる秋の食材といえば栗だ。とはいえ、決勝戦当日は11月末で生の栗の入手が可能か微妙。
ひとまず指定のGallo社のカルナローリ米を手配した。予選のレシピは他社のカルナローリ米で作っていた。
”栗” と ”Gallo社” のカルナローリ米にこの後とんでもなく悩まされるとは、このとき予想もしなかった。それまでのリゾットを食べた経験と作った経験が圧倒的に少なかったからに他ならない。

Gallo社のカルナローリ米が届いてみると粒の大きさが全く違う。大粒で見るからに美味しそうで期待は高まるばかり。そして、予選通過のレシピでまずベースのリゾットを作り・・・・・

青ざめた。完全にレシピ崩壊!!再現すらままならない上、栗はどうする?調べるとやはり和栗のシーズンがほぼ終了している。

栗はイタリアの栗、シーズンぎりぎりの生の和栗、勝栗(干した栗の実から殻と渋皮を除去したもの)、焼き栗、あらゆる栗を取り寄せ片っ端から試した。
結果、イタリアの栗と生の和栗が必須とわかった。11月末ぎりぎり手配できる生の和栗が茨城県にあった。
大変美味しいのでここでご紹介させていただきます。
岩間の栗や 小田喜商店
この栗を知ることができただけでも大きな収穫だ。

さて、食材は揃ったものの肝心のレシピが崩壊したまま、最初の味がどうしても出せない。とにかく作っては食べ、作っては食べ、少しずつ調味料の分量や調理方法を変えながら微調整が続いた。ブレないレシピが完成したのは、なんと決勝戦2日前、奈良を発つ前日11月23日の朝!!

22日、ソムリエ・エクセレンス山嵜の採点は65点だった。数日前から賄いの時間だけでは足らず、朝一や夜の営業後も時間があればリゾットを作っては食べ、作っては食べ、翌朝には余ったリゾットをオムライスにし、また作る、食べる、作る、食べる。
なんせ、ソムリエ山嵜は「これじゃない」「ラルドの感じがもうちょっと、こう、なんていうか・・・」「香りはこうで、食感はこうで」と言うだけなのだ。ただ、かなり微妙な違いがわかる上、店とシェフ山嵜のためになるなら妥協しない。

22日の試食はその後75点から上がらず、もうこれ以上米は無理無理無理無理!!と限界を迎えた夜、おもむろに山嵜が沢山の蔵書から1冊の本を手に取った。
ある一節を読んだ直後に作ったリゾットを食べて、私たちは歓喜の声を挙げた!!
翌日そのレシピを数回繰り返し、ブレなかった。その次の日、決勝戦のため東京へ。そして優勝へと至った。

シェフ山嵜がこの料理を思いついた原点に戻るため開き、目が覚めた1冊は『世界一のレストラン オステリア・フランチェスカーナ』(池田匡克著 河出書房新社)の160頁 ”Nord che vuole diventare Sud 南になりたい北” の一節だ。

ことばに助けられた。ことばの力の凄さを痛感した。
シェフ山嵜が料理を学ぶとき最も大切にする ”その料理人の思想を学ぶ” が活きた。

決勝戦のリゾットは『栗とラルドのリゾット 大和橘の香り』

野菜の旨みをシンプル且つ的確に引き出すナポリの調理法を米に応用した。にんにく、パセリの茎、チーズの皮、唐辛子で風味付けし香りや旨みをまとわせた米と栗を水で煮ることで、米本来の甘みや旨みを最大限に引き出した。仕上げに加えるラルド・ディ・コロンナータと栗のペーストが、マンテカーレによって優しいソースとなり米を引き立てる。削った大和橘と香草オイルが爽やかさや複雑味を演出し、かすかな唐辛子の辛味が全体の味を引き締める一皿。

今回の優勝によりソムリエ山嵜のテイスティング力にも自信がついたし、イタリア修行経験のないシェフ山嵜のイタリア料理の解釈が間違っていないという裏付けにもなった。
これからも活字と世界中のシェフ達の料理動画の行間から思想を読み取りながら、イタリア料理と文化を誠実に追及していく所存です。


第12回全国イタリア料理コンクールで優勝するまで③~アルマーニ/リストランテ銀座 実食レポート~

アルマーニ/リストランテ銀座での食事は言わずもがな、素晴らしかった。
見た目の楽しさ美しさのみならず、主となる素材が明確で他の全ての素材が皿の上で的確な役割を果たし一皿の味わいを演出している。いずれのお料理も隅々までエレガントで美しい味わい。

そして、特筆すべきは香り。厨房から客席のある大広間まで距離があり、私たちの席はその中で最も厨房から離れていたが、どのお料理も香りが素晴らしい。持論だが、香りのよい料理にまずいものなし。

遊びゴコロ満載かつ味わい深い『アミューズ』のワンダーランドに始まり、


『ホタテ貝 ほうれん草とブッラータ 黒トリュフのソース』の口福すぎるハーモニー、


『カンデラ ジェノヴェーゼ』の高次元な表現力、


『甘鯛 プランクトンとショウガソース』の味のグローバリゼーション、


『牛ほほ肉 燻製ジャガイモエスプーマとキノコのバリエーション』では、的確な燻製の意義と美味しさを初めて体験した。


これまで私にとって燻製とは、妙な香りをつけてどういうこと?と永らく疑問だったし、人生早々から食べることをほとんど避けてきた。この一皿をいただいて、これが燻製ということ?素晴らしい、と腑に落ちた。燻製という調理法による調味料的役割があることを知った。

そして、スペシャリテ『サフランのリゾット』!!

高品質なサフランは香辛料として馴染みのある香りではなく、花そのものを想起させる。リゾットを口に含んだ時の重層的な香りと味わいに心底驚いた。忘れられない一皿となった。こんなリゾットは初めてだ。

実は、サフランのリゾットが一番の目当てだったので組み込まれたコースを予約したつもりだったが、テーブル上のメニューに書かれていない。どうやら間違って予約したらしいと気付き、がっくし。東京に来るなど次はいつになることやら、コースを乱して大変申し訳ないが単品で追加するしかないかと悩んでいたら、「シェフからです」とサフランのリゾットを出してくださったのだ。大変恐縮です。

五感を潤す料理に欠かせないのがワインだ。ソムリエ・エクセレンスなのでお酒に強いと勘違いされるのだが、弱し。年齢を重ねるごとに例にもれず「良いものを少しだけ」となっている。今回のように旅先でなければ多少無理もできるのだが・・・。

料理の中盤から後半にかけて、グラスワインの白を1杯お任せでお願いした。イタリア人であろう男性ソムリエがいらっしゃる。いよいよ、イタリア人ソムリエの推奨するイタリアワインとのアッビナメントが体験できる♪と期待はマックス。これが私の今後のワインセレクトの指標となるのだ!!

注がれたワインは、なんと!!南仏ローヌのマルサンヌ!!イタリアワインではない!!!

さて、このセレクトに込められたメッセージやいかん。これこそソムリエにお任せする醍醐味なのだ。
ワインは香りが穏やかで味わいもまろやか、少しとろりとした食感があり特に際立った特徴はないが落ち着きのある味わいで、安心して杯が進んでしまう。つまりこのタイプは、大変料理に合うことが多い。

料理と合わせてみると、なるほど!
アマランテシェフの明確なテーマをもつ香りと素材の協演が表現された料理に、なんと紳士的な名脇役!ちなみに、ソムリエの方が紳士そのもの。
特にメイン料理『牛ほほ肉 燻製ジャガイモエスプーマとキノコのバリエーション』とのハーモニーは素晴らしく、各演奏家が個性を存分に発揮するのをいとも簡単にまとめ上げる名指揮者のよう。そしてその存在感と包容力は絶大で、ワインが有るのと無いのとでは大違いだ。
そもそも敢えて南仏ローヌの、しかもマルサンヌというこの一本を選ぶことは非常に難易度が高い。

このワインに代わるイタリアワインは何だろう。
香り味わいとも穏やかながら存在感があり紳士的エスコートでメインの肉料理にも寄り添える・・・・トスカーナ州ヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノが浮かんだ。そして、マルサンヌとの違いは香りの強度だと思った。穏やかに思えるヴェルナッチャの香りさえも強い、もっと香りを抑えたかったのではないか。

あ~、最高、楽しかった!
ちなみに答え合わせなど無粋なことはしない。沢山飲めない私に選んでくださった1杯のワインは間違いなくお料理に合っていたし、私には到底思いつかないセレクトだった。
栽培から醸造を経てボトルに詰められたワインが、一人のソムリエの目に留まりベストな状態で注がれた、それを世界トップイタリア料理シェフの料理と共にいただける。これ以上の幸せがあろうか!!

プレドルチェ『シトラス オリーブオイルのグラニテ』の料理の余韻に寄り添う可憐な優しさにうっとり。

そしてドルチェは、完全球体の『ティラミス』

もう、どうなってるの?
軽やかな食感ながら、しっかり満足感のある味わいで理想的な締めくくりだった。
レストランにパティシェチームが常駐する贅沢の極みだ。自家製のパンや最後のお茶菓子など隅々まで妥協のないアルマーニワールドを体感できた。

食後アマランテシェフがテーブルまで来て下さり、リゾットの感動を直接お伝えできて嬉しかった。帰りにはお忙しい中、全員でお見送りいただき本当にありがとうございました。

エレベーターを降りるとチョコレートのお持ち帰り『アルマーニ/ドルチ』
もう買わないわけがない。
シンプルなデザインながら、奥深く、どこにでも有るようでどこにも無い個性のある味わいは、一貫してオーセンティックを追求するブランドイメージそのものだった。

関西では、なんとこのパティシェチームを率いる秋山シェフによるカフェメニューを味わうことができる。心斎橋パルコ2Fのエンポリオアルマーニカフェだ。特に季節ごとのパフェがおすすめ!!!強くおすすめする!!!
秋山シェフの脳内どうなってんの?????というくらい、とてつもなく複雑な素材の組み合わせの上、その全ての素材が明確に役割を果たす神業・・・アマランテシェフが全幅の信頼を寄せるのも頷ける。

お料理は2022年3月時点のメニューで、今更やっと走り書きメモを元に書いているが、つい先日のことのように思い出せる。
素晴らしいときと感動をありがとうございました。





第12回全国イタリア料理コンクールで優勝しました①~アルマーニ/リストランテ銀座での研修を終えて~

3月1日から一週間、第12回全国イタリア料理コンクール優勝の副賞として、アルマーニ/リストランテ銀座にて研修を受けた。お忙しい中、アマランテシェフを始めスタッフの皆様には大変多くのことを教わった。この場をお借りして心より感謝申し上げます。

カルミネ・アマランテ シェフと。

イタリア語はできなくて大丈夫と言われていたが、実に料理人の半数がイタリア人で日本人もイタリア語や英語が堪能、厨房内はイタリア語と英語が飛び交っていた。日本語も怪しい上に他言語がまるで苦手な山嵜のために、指導担当の方が全体的なお世話をしてくださった。

成田さん、1週間お世話になりました。

さてその後、研修で見聞きしたことを片っ端から実践し、新たなメニューが続々と誕生している。たった一週間の研修で?と思われるかもしれないが、シェフ山嵜のスポンジのような吸収力は尋常でない。

これは2009年末から2016年4月まで自店の定休日を利用して、東大寺の前にあった『リストランテ イ・ルンガ』(現在、東京二子玉川に移転)にスタジエ(研修)として厨房に通わせていただいた経験があったからこそだ。永い間、本当に沢山のことを教わった。
リストランテとして成長し15年お店が存続できていることも全て、スタジエとして温かく迎え入れてくださったリストランテ イ・ルンガの堀江シェフ及び当時のスタッフの皆様のおかげだ。
ここで改めて、リストランテ イ・ルンガのシェフ堀江純一郎氏に心から感謝申し上げます。その節は大変お世話になりました。
ちなみに余談だが当コンクール本選寸前に、奈良に仕事で来られていた堀江シェフに偶然お会いし嬉しいやら心強いやらで舞い上がり、ここぞとばかりに質問攻めしたようだ。この場をお借りして心よりお詫び申し上げます。

本題に戻る。
意外と熱い男、シェフ山嵜のスポンジ力に気付いたのは、リストランテ イ・ルンガでのスタジエ1日目を終えた翌日だ。賄いのパスタがそれまでとは全く違う味になった。賄いはただの食事ではなく、新たなメニュー開発につながる大切な試作だ。
私は当時、山嵜のパスタは十分美味しいと思っていた。だからこそ独立したのであるが、たった1日でこんなに違うのか?と驚いていると「こんなんじゃない!こんなんじゃないねん!!!!凄いねんって。なんでできないんや!!(ドドド怒怒怒ドドド)」そして、来週まで待てない、もう一回聞いてくると息巻いているではないか。
それから翌週月曜日までの1週間、何度も同じパスタに挑戦しスタジエ2日目を迎えた。その翌日も、その翌週の火曜日も、みるみるうちにパスタが美味しくなっていった。休み返上で大丈夫だろうかと思いながらも、もっと美味しくなるのかしら、どこまで美味しくなるのでしょう、と半ば楽しみに見送っていたがまさか6年半も通うとは!前半3年間は毎週月曜日、その後3年半は月1,2回通い続けた。お店をやりながらなので体は大変だっただろうが、その時の経験は何物にも代え難い。

そんな前例から、今回のアルマーニ/リストランテ銀座での1週間は、短いながらも大いなる収穫があると想像できたし、その通りだった。また逆に1週間しかないので、研修1か月前から質問を溜め、万が一の賄いの練習や公開されている予約用のコースメニューから調理法を予測し想像を巡らせたり、できる限り準備をした。
更には、根幹にあるジョルジオアルマーニのコレクションやブランド誕生からの経緯、インテリアデザイン、そしてリストランテにまで至るアルマーニワールドの一貫したコンセプトから、真の美と心地よさの飽くなき探究心を感じた上で臨んだ。

奈良に戻って最初の賄いの味が、またもグレードアップしたことは言うまでもない。
燻製したり、七輪を持ち出して炭火を使い始めた。私は、燻香は味わいに効果的どころか邪魔だと思っていたが、程よく絶妙な燻製は素晴らしい調味料になると始めて知った。自家製のリコッタをアッフミカータ(燻製)してポモドーロに添えたパスタをランチで提供したところ、大変好評である。

パンも変わった。アルマーニ/リストランテ銀座は、パンも全て自家製で一度に300個作る。あのレストランの規模でランチもディナーも営業、その上カフェやバーメニューも用意し、パン数種も全て自家製でそれを約10名でこなす。驚異的なチームワークだ。料理だけでなくパンやドルチェ、小菓子の作業も体験させていただいた。特に自店でパンを焼く効率が格段に上がった。

秋山シェフ率いるドルチェチームと。女性も大活躍!!

とにかくアルマーニ/リストランテ銀座のスタッフの極限まで絶対に気を抜かない、その集中力と美意識の高さに驚いていた。そして全ての料理が皿に盛られる前に必ずアマランテシェフの味見により調整される。同じメニューでも毎日毎回必ずだ。数テーブル分づつ作った場合も毎回だ。
山嵜のように一人で料理するなら味見は当たり前だが、アルマーニ/リストランテ銀座のような大きなお店では通常、レシピが決まれば時折抜き打ちで味見したり、調理しているところを見ておぼつかないと感じれば確認するくらいだろう。毎回皿に盛る前に総料理長自ら必ず味をみるということは聞いたことがない。アマランテシェフが味付けの微調整を指示し、手直しされてから皿に盛られる。アマランテシェフの高い美意識と責任感がチームの士気を高め保っている。

料理チームと。

神経張り詰めた厨房も、全員で大きく高い目標に向かい精一杯仕事をした後は、皆さまなんと清々しい笑顔。精鋭揃いって、すごい。
こうして最終日に意を決して皆様に撮影をお願いしたのだが、もたついている間に帰ってしまった方がお一人。実直で仕事に真摯に向き合う姿が印象的だった、女性料理人ラファさん。本当にありがとうございました。

研修最終日、お題が出された。アマランテシェフと右腕であるブルーノシェフにパスタを作ること。

ブルーノシェフと。

手打ちパスタ ”アリオーネのピーチ” を作った。多言語当たり前のグローバル料理人チームを率いる、世界トップレベルのイタリア人シェフに、1週間で信頼を得ることは到底不可能だが、心を込めた料理を作ることは15年、いや、修行中含めて26年間、毎日毎皿ベストを尽くすことを怠ったことはない。そして、いつものように今一番美味しいと思えるパスタを作るだけだ。

お二人から「クラシックで美味しかった。ありがとう。」とお言葉をいただき、ほっと胸をなでおろした。

さてお待ちかね、研修後のアルマーニ/リストランテ銀座にて、一週間見て聞いて教わったことの集大成を体験すべく、答え合わせの食事♪
よっ、待ってました♪ わたくしも上京♪ ご相伴にあずかります。

つづく・・・・・・・・

インタビュー、文:山嵜愛子

第1回 奈良のいちご料理orデザート コンクール ~結果発表~

いよいよ結果発表!!

というか、もうどうでも良いくらい時が過ぎてしまいましたが、まずはファイナリストおさらい。
フレンチレストラン『キヤムラ』オーナーシェフ 喜家村睦 氏
『リストランテ ボルゴ・コニシ』オーナーシェフ 山嵜正樹 氏 
JWマリオット・ホテル奈良ペストリー・ジュニア・スーシェフ 筒井光海 氏
神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ 副総料理長 兼 中国料理『翠亨園』料理長 石井敏満 氏
京成ホテルミラマーレ 中国料理『 景山 』料理長 若林竜也 氏
ホテルオークラ神戸 常務取締役 総料理長 中田肇 氏

はい、この顔ぶれ。おわかりでしょう。
皆さまのご想像通りの結果でございました。
1位 ホテルオークラ神戸
2位 JWマリオット・ホテル奈良
3位以降は敢えて順位をつけない方針、とのことでした。

奈良でお店をさせていただいて14年のボルゴ・コニシ、力及ばず、無念じゃ(≧◇≦)
ただ、今までのブログで伝わっていると思いますが、最高のイチゴドルチェが完成しましたので、もうそれだけで感謝感激。当日もシェフ自作カンペをその通りこなせて、失敗もなく悔いなし万々歳でした。ありがとうございました。

それでは、各ファイナリストのお料理を出場順にご紹介いたしましょう。
ご興味のある方は、YouTubeで当日の模様が配信されています。
チャンネル名は、『 シェフの世界』です。
また本文中、料理名にそれぞれのシェフの動画をリンクしていますので、本文と合わせてお楽しみください。

まず、トップバッター、奈良県桜井市のフレンチレストラン『キヤムラ』オーナーシェフ 喜家村睦 氏の作品。
いいね!煮ても焼いても生でもあすかルビー

当日シェフ山嵜の出場が2番目だったので、このキヤムラさんの実演だけが見れず大変残念でしたが、この画像からもわかるように優しさ溢れる一皿です。しかもこのイチゴが埋め込まれた蝶々のラングドシャ!!凄い技。
セレブレのノンアルコールスパークリング・ロゼをペアリングでご提案されたのでしょうか、ん~~~合いそう♪

お次は2位に輝きました、JWマリオット・ホテル奈良ペストリー・ジュニア・スーシェフ 筒井光海 氏の作品。
あすかルビーのタンバル・エリーゼ

そぉんな、普通のタンバル・エリーゼなわけないじゃないですか。というか、シェフお若い、付き人大勢、全てのパーツがあらかじめ袋にパック詰めされており盛り付けるだけで何工程も!!とても調理時間は組み込めそうもない、まるでJWマリオット・ホテル奈良のペストリーの厨房を訪れたような夢のような一皿。
おうちでは一体どんな器具でどうやってイチゴをそのようにしたら良いのか、私にはさっぱり見当もつきませんでしたが、そんなのどうだっていい!マリオット・ホテルに食べに行けばよいと思い、アフタヌーンティーを検索したらまさにイチゴフェア開催中で心躍るも、完全古都華尽くしでした・・・。
そんな状況でお忙しい中、別途あすかルビーのメニューを考案されたのですね。見るも美しい今をときめくミレニアル世代の実演を拝見できました。
ちなみにお皿は、超VIPにだけお出しする鹿の角をモチーフにした特注のお皿だそうです。

お次は、イチゴを中国料理に?今回かなり楽しみにしておりました、まずは一品目、神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ 副総料理長 兼 中国料理『翠亨園』料理長 石井敏満 氏の作品。
大海老と彩り野菜のあすかルビーマヨネーズ和え

ちょ、ちょっと!なんと大胆なイチゴ使い!!その前に、カリフラワーを中華包丁で極薄に切っていく、そして細身のアスパラを縦に4等分していく素晴らしい包丁さばきに釘付けでございました。当たり前の技術だそうです、凄い。
「海老のマヨネーズ和えは大変おいしいお料理なのに、日本では苦手意識のある方が多い。」今回、その美味しさをあすかルビーで現代風に表現されました。
実演を拝見して、温かいマヨネーズというより練乳などを巧みに使ったマヨネーズに似た風味のソースだと思いました。そして、そこにイチゴの香りと酸味が散りばめられて、透き通った生のカリフラワーと旬のアスパラの食感と味わいが、カラッと揚げた大海老を軽やかに演出します(妄想)。
包丁さばきに加え、この大海老が中華鍋の中でいい音をたてながらクルリクルリと次々揚がっていくさまは圧巻!!食欲そそりまくり。

そして興味津々、中国料理二品目、京成ホテルミラマーレ 中国料理『 景山 』料理長 若林竜也 氏の作品。
紅苺玉(コウバイギョク)~あすかルビーのココナッツ団子”strawberry style”~

ビーツで色付けした生地に白あんを包み15分蒸し、仕上げにココナツファインを細かくみじん切りしてまぶしてあります。
フルフル感凄い♪・・・で、終わるわけございません!!ファイナリストですよ!なんと、食べると白あんの中心からアツアツのあすかルビージャムが溢れ出すという逸品。
このアツアツあすかルビージャムは、イチゴと氷砂糖を数週間漬け込んで作ったイチゴ酢と、通常のジャムより糖分を3分の1に抑えた酸味のあるジャムからできています。フルフルモチモチ生地、白あんの甘みにアツアツあすかルビージャムの酸味と香りがぶわっと口中に広がりまさに口福。このアツアツ感は、まさに小籠包レベル。こればかりは猫舌の私もなんとかして食べます。

あら、まるで実食したかのよう?
なんと後日、若林料理長が送ってくださったのです!!本当にありがとうございました。
ちなみに先日、千葉のラジオに生出演されるとのことで拝聴しました。お子様と作る中国料理のYouTubeなども公開されています。そんな若林料理長の大勢を幸せにする愛溢れる一品でした。

最後は堂々1位に輝きました、ホテルオークラ神戸 常務取締役 総料理長 中田肇 氏の作品。
あすかルビー・奈良県産ミニトマト・明太子の三輪素麵 春爛漫のサラダ仕立て

日本のさまざまなもののルーツをたどれば、神話も含め大和の国(奈良)が発祥となることが多いのですが、そうめんもその一つで奈良県三輪素麺工業協同組合のホームページによると、いまから千二百余年を遡る昔、大和の国の三輪(奈良県桜井市)で生まれた手延べそうめんが日本の麺食文化のルーツだそうです。当時、飢餓と疫病に苦しむ民の救済を日本最古の神社 三輪山の大神神社に祈願した際、神から賜った啓示により生まれた三輪素麺は、その後お伊勢参りの途中で訪れた人々を魅了し、手延べの製法が播州(兵庫県)、小豆島、島原へと伝わったそうです。
播州の素麺は、揖保乃糸が有名です。
揖保乃糸のホームページよると、播州の素麺は斑鳩寺(揖保郡太子町)の古文書(1418年室町時代)に”サウメン”の記述が見られ既に食していたようで、素麺づくりが本格的になったのは江戸時代(1771~1780年)と言われており、揖保乃糸の産地化は龍野藩による著名な産物の保護育成を始めた1804~1818年からと考えられているそうです。


中田総料理長は、あすかルビーのメニューを考案する際、神戸で近隣のスーパーマーケットに訪れ目にしたのが奈良県産三輪素麺だったそうです。「そうか、奈良にも素麺があるじゃないか。」ということで素麺とあすかルビーを、いつもお料理を考案する際大切にしている五味(酸味、苦味、甘味、辛味、塩味)で表現されました。
素麺にたっぷりのイチゴと明太子・・・想像できない!

翌日、シェフ山嵜が見よう見まねで、素麺とイチゴと明太子の相性を味わうため敢えてベビーリーフは使わず作ってみました。

イチゴのパウダーがないのでバルサミコ酢で描いた枝に桜を咲かせることはできませんでしたが、イチゴと明太子をトマトがつないで爽やかな酸味と香りに旨みが備わった絶妙なソースとなり、素麺はカッペリーニの如く美味でした。老若男女大勢で取り分けたら楽しいお花見になりそう♪(コロナ後にね)

最後に備忘録、RISTORANTE Borgo KONISH オーナーシェフ山嵜正樹 氏の作品。あ、もういいって?まぁそうおっしゃらず。
トルタ・ディ・フラーゴレ

画像をご覧いただいた方にご説明申し上げます。
シェフが作業しつつ紙を何度か見ていますが、レシピではなくカンペです( *´艸`)

朝採りあすかルビー『ふじい農園』

当日の朝、摘みたてイチゴを受け取りにふじい農園へ。お忙しい中、極上あすかルビーを綺麗にパック詰めしてご用意くださいました。審査員の方へあすかルビーのお花のプレゼントも。確かに承りました!!行ってまいります。

お花は審査員用カトラリーセットに添えました。

いよいよ実演開始!

リポーターの方の質問に答えつつ作業を進めていきます。

最前列は審査員の方々でシェフに興味がないわけではございません。右のスクリーンに映し出される手元の動画をご覧になっています。

なんと、ふじい農園の奥様がこっそり駆けつけてくださいました!!画像の右側、白いお洋服でカメラを構えていらっしゃる女性です。

ちなみにこちらは、京成ホテルミラマーレチームの実演風景。フェイスシールドが若林料理長で補佐のお二人は同ホテルの他のレストランの料理長です。皆さまダンディなのにイチゴのマスクがお似合いです。壇上に大勢いらっしゃるといいですね。シェフ山嵜以外は、皆さんこんな感じです。

はい、できました!トルタ・ディ・フラーゴレ、完成です!

はい、やりきったヾ(≧▽≦)ノ

本日のスポンサー企業様。ありがとうございました。

出演者の皆様、本当にありがとうございました。
あああああ!コック帽ってドレスコードありました?持ってないんですけど!というか、かぶったことない!

第1回 奈良のいちご料理orデザート コンクール ~ふじい農園見学編~

いつからイチゴの旬は真冬になったのだろう?
幼少の頃、露地栽培のイチゴを収穫した時、寒くもなく暑くもなくとても心地よい季節だったような気がしますが、生産者が口を揃えておっしゃっていた「3月末??無いよ、無い!!」って、なんでかしら?

調べてみると、もともと露地栽培では4月に花が咲き5,6月に旬を迎えますが、現在は昭和30年代に確立したビニールハウスで温度管理されたハウス栽培がほとんどを占め、12月から3月が旬だそうです。その後飛躍的に生産量が伸びました。確かにクリスマス商戦からおひな祭りには欠かせない雰囲気です。イチゴの調達大変だろうな~と昨年まで他人事でしたが、今年末からがっつりイチゴテイスティングしようと思っています♪

さて、奈良市内からふじい農園まで車で1時間弱。
あすかルビーと古都華専門で、各1棟計2棟のビニールハウスをご主人お一人でこなします。その他販売や出荷、広報などは奥様担当。
販売は、畑での直売と3月上旬までは宅配にて全国に直接配送されています。その理由は枝で完熟させ朝収穫したものをその日に販売、発送するからです。
枝で完熟・・・・・それがあの緻密な味わいと香りのひみつだったのです!

訪問日の3月22日は配送時期は終了していましたが、畑での直売用の朝摘みイチゴの選果とパック詰めをされていて、お話を伺っている間もご近所の方が購入にご来店されていました。
う、うらやましい、ご近所ではこのイチゴがスタンダードなご様子。

「主人が脱サラで素人から始めたんですよ~。もぅ、それは大変でした。」と笑顔で奥様。ということは、お若い時に脱サラされたのかと思いきや、「始めて15、6年になります。」えええええΣ(゚Д゚)まさか、そんな短期間でこんなイチゴ作れるようになるんですか!!

農作物を作る仕事は年1回のチャンスしかないのです。あれ失敗した、ま、明日があるさ、と簡単にリトライできないのです。例えば30年農業に携わった、ということはその農作物を30回作ったことがあります、ということです。1年が、1回が、どれほど重く大切か。
それをたった15年ほどで、後継者というわけでもなく思考錯誤を繰り返してここまで辿り着いた・・・感嘆・・・

目の前に積まれたその日の朝摘みイチゴは艶々で、まさにルビーの如ききらめきと芳香を放っており、「こんな時期で甘さ控え目だけど食べてみて。」とかじれば口福幸福♪ 年末年始はもっと甘いそうです。

あすかルビーと古都華を食べ比べてみました。
あすかルビーは酸味と甘みのバランスが良く、果汁が溢れんばかりでイチゴらしいイチゴ。そのままも美味しいですが、イチゴのショートケーキやロールケーキになったら更に本領を発揮しそうです。
古都華は酸味がほとんど感じられず、イチゴから酸味を抜き甘みだけを抽出したような昭和女子の私にとっては新たな味わいの ”ネオイチゴ” です。酸味が苦手な方やご贈答に良いかもしれません。大粒なので食べごたえもありそのまま頬張るのが楽しい品種でしょう。

ケーキには断然あすかルビーと思うのですが、奈良県のケーキ屋さんがこぞって採用するのは『古都華 ことか』(2011年品種登録)。そして卵サイズの存在感絶大な『珠姫 たまひめ』(2019年品種登録)が登場。この2品種に比べると清楚な『あすかルビー』(2000年品種登録)。
・・・もっと甘く!もっと大きく!!もいいのですが、イチゴの甘みや香りは爽やかな下支えする酸味があってこそではないでしょうか!!と街頭演説口調になったとき寡黙なご主人が優しく静かな笑顔で一言、「昔は酸っぱすぎてそのままではとても食べられなかった。」

ハッと我に返る。
私の母は果物が好きでよく買ってきていましたが、子供の私には酸っぱすぎるイチゴに涙がにじみ、しまいに耐え切れず砂糖をかけたり、初めて練乳をかけたときは感動しましたが結局飽きてしまって食べなくなったことを思い出しました。
そんな酸っぱいイチゴから、華やかな香りと甘みにエレガントに生まれ変わった美酸をまとったあすかルビーを経て、イチゴの甘みへの探究が地道な品種選別、栽培技術の開発と改善を繰り返し、古都華、珠姫へとつながってきたのかもしれません。

「ちょっと、畑見に来たんでしょ?そろそろこちらへどうぞ。」と現れたのは美しい毛並みの福さん。畑の案内猫です。
福さんのプロフィールはこちら

まずはあすかルビーのハウスへ。
ハウスに入るととても穏やかで心地よい空気が広がります。

あすかルビーの花

美しい葉が青々と茂り、イチゴが心地よく過ごしていることが感じられます。ハウス内に流れるクラシック音楽は音響もよく、受粉係の日本ミツバチも元気に飛んでいます。

働きミツバチは栽培の期間中専門の業者さんから借りるのだそうですが、ふじい農園ではミツバチの勤務が終わったら巣箱に戻し休ませ、また翌日ハウスに放って働いてもらう、というハウス内に放ちっぱなしではないので、ミツバチの生存率がとても高いそうです。
そしてイチゴにとっても受粉の重複による変形を防げるので大切なひと手間なのです。ただ、まさに手間なのであまり実行する人はいないようです。

マルチ内の土もふかふか。

ハウス内を見渡すと十分熟したようなイチゴが沢山枝についています。本日収穫しきれなかった、というわけではありません。「そのイチゴ、裏を見てみて。」と藤井さん。言われるままに見てみると、あっ、表側より少し色が淡い。「それは、明日くらいには完熟するかな?」

ご主人が必ず太陽が昇ってからお一人で収穫する理由、それは目視で完熟の色を見極めて一粒一粒収穫するためなのです。
「日の出前にライトを頼りに収穫するとこの微妙な裏側の色がわかり辛い。色が淡く均一でないヘタ部分がまだ白い内に収穫すると、実は持ちがいいし色は確かに追熟したかに見えるけど、甘みが増すとか味が熟すことはありません。収穫したその時の味がそのイチゴの味わいとなるのです。」
イチゴの味わいを最大限に引き出した状態で収穫するために各工程を逆算していくと、少しでも形などに違和感を感じたら思い切って早めに刈り取る、収穫は日の出後品質にブレが生じないよう一人で見極める、完熟しているため実を傷つけないようパック詰めに時間を要する、温かくなると配送も難しいので3月以降は畑で直売のみ、といろいろ積み重ねてやっと藤井さんが作りたいイチゴが作れる環境が整ってきたそうです。
もちろん、これ以上にハウス内の作業がぎっしり詰まっています。日光の向きに対する植え込み方とか棚の間隔、温度と二酸化炭素のバランスなどなど、少し失敗してはまた来年改善するを繰り返し、積み重ねていきます。

ハウス内で藤井さんにお話を伺う

お気付きでしょう!さらっと「お一人で作業を・・・」などと書いておりますが、1棟がこの広さ、この量です!!そして隅々まで手入れが行き届いている・・・・・敬服いたします。

では、古都華のハウスへ参りましょう。

画像ではわかり辛いですが、木の背丈があすかルビーより高いのでロープで支えます。実も大きく迫力があります。

おっきい!古都華

大きさが全然違います!

大きなイチゴを丸かじりするシェフの左手は思わず、ルンっ♪

ふじい農園は、愛溢れる生命体の宝庫でした。
空気も土も水も、流れる音楽、虫も植物も、生きとし生けるものすべての存在が感じられる、そしてそれは藤井夫妻がまっすぐ自然と向き合い、既にある技術や知識を鵜呑みにすることなく目の前のその時のイチゴやミツバチや福さんの声に耳を傾け幸せを導くが故に成り立っている空間でした。
福さんの素晴らしい毛並みとゆったりとした佇まいが、ふじい農園の全てを物語っているようでした。「ふじい農園のホームページはこちらにゃり。」

農園に伺って「おいしい」だけでは全く言い表せていないと感じた、緻密に詰まった味わいの深みのひみつがわかりました。
藤井夫妻、福さん、本当にありがとうございました。

いよいよ最終回へ、つづく・・・