ありがとう、2016年

本年も残りわずかとなりました。

皆さまのお力添えにより、充実した一年を過ごすことができました。

心より感謝いたします。

2016年は、さまざまな経験を通して、学びの多かった一年でした。

10周年を迎えます2017年を目前に、大切な一年だったと思います。

年内は30日まで、年始は2日から通常通り営業いたします。

2017年も皆さまに、より元気に、笑顔になっていただけるリストランテを目指して、更に精進してまいります。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2015年も大変お世話になりました

今年もイタリア料理とワインを通じて、沢山のお客様に出会えたことに心から感謝いたします。また、9年目ともなると、お久しぶりのお客様が本当にとってもお久しぶりで、まるで旧友に会った時のような、抱きつきそうな衝動にしばしば駆られました。中でも、オランダから再度日本へ、奈良へ、そして店名の変わった当店を訪ねてくださったことは、日本人としても嬉しかったです。お顔を覚えていたので、日本にお住まいですか?と伺ったくらいです。皆様のおかげでなんとかお店を続けることができているのだなぁ、とつくづく実感する1年でした。

そして、締めくくりの『奈良 食べる通信』。

構想の段階でお話を伺ったとき大変感動しました。そして初号で、いつもお世話になっている、生産者の柏木さんとお仕事をさせていただけることが、本当に嬉しかったです。

“食べる”という仕事をしていると、人生は全て食から始まっている、と思うことがあります。人間の体は隅々まで、口から摂取したものが基本となっています。お肌のトラブルや心のイライラも、食で随分改善します。不思議ですが、きちんとした食事を採ると生活のリズムができて、心も体も元気になります。それでこそ、仕事がはかどり、暮らしが豊かになります。経済的に豊か、ではなく、ちょっとした自然の変化に季節を感じたりできるような暮らしが、豊かな暮らしです。その昔、食べものだけにはうるさい、完全夜型不摂生人間だった私が保証します。

だからこそ、たった1度のボルゴ・コニシでの食事かも知れないけれど、その1回だけでも「こんな美味しいものありますよ!!エナジー、チャージしてください!!」と思いながら、日々お店に立っています。そんな風に見えないと思いますが。試食からオンメニュー、そして、お客様の席に運ぶまでの責任感を感じて仕事をしています。それは、生産者から預かった食材への責任でもあります。そして、シェフの声が聞こえます。「料理するのは、僕ですよ・・・。」・・・はい、すみません。私は食べて、感激したり、ああでもない、こうでもないと言うだけです。

先日、年末で奈良に帰省されたお客様が、帰ってきた早々に『奈良 食べる通信』創刊号をご覧になり、即座に次号の大和肉鶏を申し込み、逃した宇陀金ごぼうを食べるため、ご来店いただくという、早速嬉しいできごとがありました。しかも、年末の休暇を使って遊びにいらっしゃった、海外からのお友達とご一緒だったので、海外の方にも宇陀金ごぼうをお召しあがりいただきました。初めての味わいだったようで、不思議そうながら、お楽しみいただけました。

創刊号は、150件のお申し込みがあったと伺っております。『奈良 食べる通信』に興味はあるけど・・・と、もじもじしている方、是非お声をおかけください。当店で、創刊号をご覧いただけます。創刊号では、宇陀金ごぼうの他に、奈良県全域の特産品や見所、そして、大和の野菜がわかりやすいイラストで紹介されていて、今後の食べる通信の目次としても使えそうです。『奈良 食べる通信』の編集部の皆様と同様、広島出身の“奈良じゃない”私も、食を通じての奈良の魅力を日々お伝えできたらいいな、と思います。

来年もまた、皆様にとってよい一年となりますように。

2015年も本当にありがとうございました。

 

*本日、2015年最後の営業です。新年は、1月2日から通常通り営業いたします。*

知りたい!!日本酒 その2

さて、セミナーを受講しながらの私の妄想日本料理、一般的な京料理の流れ 「八寸」「造り」「御椀」「焼物」「揚物」「焚合」「酢の物」「蒸し物」「御飯、汁、香物」を参考に、勝手に日本酒と合わせてご紹介しております。コースも中盤にさしかかり、3本目の大七生酛純米CLASSICで、このまま揚物、焚合、と進んでも十分楽しめそうですが、ここからお出汁を使ったお料理も増えてくることですし、、、

4本目は、

剣菱 純米酒 「瑞穂黒松剣菱」(兵庫県)

500年守り続けられる、先人の知恵と技を積み重ねてしか生まれない伝統的な製法で造られる“黄色く色づいた伝統の味”。そうして造ったお酒を更に2年以上熟成させ、ブレンドされたのがこの瑞穂黒松剣菱です。

三温糖のような濃厚な香り。長い余韻の中でしっかりした甘みが、ナッツやキャラメルのような味わいに変化していく、旨みがじわりと広がる味わい深いお酒です。こんな日本酒があるとは!!

揚物をお塩で、天つゆ代わりに剣菱をいただきたいです。そして、焚合!!綺麗なお出汁だからこそ実現する、ふくよかで厚みのある味わいのお料理を更に盛り上げてくれそうなお酒です。日本人でよかったな~、あ、よだれが。

おなかもかなり満たされて、ほろ酔い気分になってまいりました(妄想はなはだしい)。そこで、酢の物とは、気が利いてます。そして、優しい蒸し物、ご飯・・・と、日本料理と日本酒って本当にすばらしいですね!!

はっっっ!!と我に返ったセミナー会場で、出てきた5本目は、

福寿 純米酒 「しぼりたて生酒」(兵庫県)

番外編でございます。生酒とは、製造過程で通常1,2回行われる加熱殺菌を行わず瓶詰めされたお酒です。しぼりたてですので、熟成を一切していないフレッシュな状態といえます。アルコールの香りが立ち昇り、チェリーブランデーのよう。いきいきとした若々しさを感じます。この個性をじっくり味わうには、食後酒として、また、日本酒バーなどが良さそうです。

ここまできて、すごい酒豪に思われているかも知れませんが、実は、たしなむ程度が精一杯でございます。そんな私に、ありがとう!6本目、

福寿 純米酒(発泡性) 「あわ咲き」

白濁してほんのり泡が見られます。アルコール6.5%、瓶内発酵させてあります。南仏のスパークリングワインの製法のメトード・リュラル(発酵途上のワインを瓶詰め密閉し、残りの発酵を瓶内で行い発泡させる製法)と同じような製法で造られています。

ヨーグルトのような将に乳酸を感じる味と香り。程よい酸味とヨーグルトラムネのような印象で、イタリアの優しいスパークリングワイン、モスカート・ダスティを思わせ、ほっとします。お酒の弱い私は、このあわ咲きでコースを通してもいいかも、と思いました。

お米からこんなにいろいろなお酒ができるのか・・・・ん?いつの間にか、こんなところに7本目、

????????

濃い琥珀色、濃厚な甘い香り、カラメルのようなとろみとべっ甲飴のような味わい・・・・・これは、貴腐ワインのような、なんと優美な日本酒でしょう!!!

っっっな、なんと!!

高嶋酒類食品 「はくびし本みりん三年熟成」+屠蘇散仕込み(兵庫県)

屠蘇散は、数種の薬草を組み合わせたもので、縁起もののお酒として日本酒やみりんに加えて造る、あの”お屠蘇”に使われます。江戸期に清酒が一般的になる前、甘みのある高級酒として飲まれていたみりん。現在では、ここに屠蘇散など薬草を加え薬用酒として飲むこともあります。養命酒が有名です。

この本みりんの原料は、兵庫県内産の有機もち米、同米麹、福岡県米焼酎。その昔、甘みのある高級酒だった、というのが納得できる高貴な味わい。ずーっとちびちび飲んでいたい。お料理に使うと、お砂糖もいらない、お出汁にほんの少量で味が決まりそうな、本みりんの凄さを体感いたしました。

講師は、神戸酒心館(福寿)支配人の湊本雅和氏でした。ソムリエでもある氏の日本酒フルコースセミナー。粋なセレクトと流れるような講義、わかり易い説明にすっかり感激致しました。ステキな休日をありがとうございました。

これからもっと日本酒を飲もう♪ 

知りたい!!日本酒 その1

先日、ソムリエ協会主催のセミナー「ソムリエとして”知るべき”日本酒。そしてワインとの比較」に行ってきました。

私にとって日本酒はワインと比べると、材料は米と米麹、製法もシンプルなはずなのに、香り、味わいが蔵元によって多種多様で、なんだか奥の深そうな、しかしわかりにくい謎めいたお酒、というイメージがありました。セミナーを終えてみると、製法による、香り、味わい、厚みの違いから、まるで日本料理に合わせて日本酒のフルコースをいただいた様な体験をさせていただきました。その楽しい発見をお伝えできればと思います。

尚、以後”日本料理”や”コース”などと表記している私の妄想日本料理は、一般的な京料理の流れ 「八寸」「造り」「御椀」「焼物」「揚物」「焚合」「酢の物」「蒸し物」「御飯、汁、香物」を参考にしております。家庭料理は、”和食”として区別しています。

初めの日本酒は、

獺祭(だっさい) 純米大吟醸酒 「磨き三割九分」(山口県)

”純米”と名乗る時点で、醸造アルコールなどは添加されていない、米と米麹のみで造られていることを示します。”吟醸”および”大吟醸”は、精米の割合により区分されます。玄米の大きさを100%として、通常はお米を70%までの大きさに削って醸造しますが、吟醸は60%下、大吟醸は50%以下に削ります。削れば削るほど、お米の芯の甘くやさしい繊細な部分のみ使用することになり、その分、材料費が高額になるためできたお酒も高額になります。

こちらの獺祭、”磨き三割九分”の名のとおり、39%まで削ったごくごく小さなお米の粒を使用します。贅沢!そこからできたお酒は、将に”香りとフィネス(繊細、上品、優雅)”、甘く華やかでメロンや梨のようなフルーティな香り。日本酒は、度数も高いしちょっと・・・・なんて思いも吹っ飛びそうな心地よい味わいです。飲みすぎには、ご注意!!

日本料理のコースが始まる前に食前酒としていただけば、もう、この後、何が出てくるのかしら?とわくわく感がとまらない、一気に食欲を誘うかんじ。セミナーでは、お料理は出てきませんが、私の妄想はすっかり暴走してしまいました。また、ちょっと贅沢なおばんざいやさんなどで、まずは美味しい冷奴と。ただし、上質なお塩でお願いします!そして、日本酒バーや自宅での休日など、じっくり香りを楽しみたいお酒でした。

2本目は、

福寿 純米酒 「御影郷」(兵庫県)

こちらは、磨き70%。獺祭と比べると、控えめなフルーティな香りはりんごのよう。味わってみるととろみが舌に残り、甘さもあるけれど決して甘すぎない、心地よい苦味を伴った後口は、”万能食中酒”。吟醸酒のような華やかな香りと比べると地味に感じますが、じわっと口に広がる旨み。実は、こういう地味ながら滋味深いお酒が食事には一番合うと思います。その中でもこの福寿は、旨みが強すぎず、吟醸酒の後のいよいよ始まる♪今夜の日本料理フルコースの初めのお酒として、また、ご家庭でも気軽に楽しめそうな懐の大きい、親しみ易さがあります。

3本目は、

大七 生酛純米酒 「CLASSIC」(福島県)

生酛(きもと)とは、伝統的な製法のひとつで、酛(もと)(=酒母。お酒を発酵させるための酵母液)を造る際の工程を表します。空気中にはさまざまな良い菌と悪い菌が共存しています。酛を造る際、 どうしても空気に触れてしまうため、悪い菌が繁殖してしまうとその後のお酒の味わいに悪影響を及ぼします。それを防いでくれる正義の味方、乳酸菌!あらかじめ醸造用乳酸を使用する方法もありますが、この生酛は、最も伝統的な製法で、自然の乳酸が繁殖するよう酛を極寒の中一晩中かき混ぜ続ける山卸(やまおろし)の作業を伴います。あまりに難しく重労働!!しかし、それにより得られる複雑な味わいは、他の何にも変えられません。この大七酒造株式会社は、創業250周年を迎える生酛造りの名門。仕込み蔵に大変良質な乳酸菌が代々棲みついている、貴重な酒蔵であります。

干しぶどうや桃のコンポートのような濃厚な香り。豊かな厚みと重量感、余韻は長く複雑です。「干しぶどう」だの「桃」だの「コンポート」だの、「日本酒は日本酒だ!!!」と怒られそうですが、ワイン生産国の人には、「蒸留酒?シェリー酒?」と感じることもあるようで、ここでは、日本酒初心者による初心者向けのコメントとご了承ください。

このお酒には、和食になくてはならない調味料、お醤油の出番です!コースも中盤にさしかかりました、焼物に。とはいえ、日本料理屋さんでは、脂ののった旬のお魚にお塩でいただきたいです。ご家庭では焼き魚にお醤油。個人的には、ブリを合わせたいと思いました。また、お豆腐にお醤油、普段使いでないものをわざわざ購入したいと思います。

おなかも心も満たされてまいりました。ここから、日本料理が世界遺産になった重要なポイントでもありますお出汁と日本酒について、その2でお話したいと思います。

奈良県宇陀郡、産地ツアーに行ってきました。

年に数回、奈良県主催で県内の生産者を訪れるツアーが行われます。県内のシェフや、小売業者を対象に、中南部で作った野菜などを知って、北部のレストランやお店から広めていこう、という試みです。今年最初のツアーが先日開催され、参加してきました。

さて、奈良で、丹波産に負けないくらいの黒豆が生産されていることをご存知ですか?

各生産者から集まった黒豆は、大きさ別に分けられ、最後に熟練の女性達によって最高品質のもののみ、より分けられます。はねた豆も、お菓子などの加工に使えるもの、廃棄のもの、と細かく選別されます。

 

 

 

シェフも教えてもらってやってみましたが、 間違えてばかり。素人が一目でわかるものでは、ありません!

前回も、この黒豆の産地を訪れましたが、全て出荷が終わった後で、実物を見ることはできませんでした。販路も関東の一部、高級料亭などに限られており、入手できませんでしたが、今年9月の枝豆の収穫期から、入手できそうです。甲殻類ととても相性がよいので、パスタのソースに使えそう♪

次に、完熟ほうれんそうと大和まなの産地、曽爾村を訪れました。

沢山の大きなビニールハウスが並んでいます。側面のビニールを上げ下げし、冷たい風を利用して完熟させることで、甘さを引き出します。

先月の大雪で、沢山のハウスが被害に遭い、復旧もままならないハウスも目立ちました。

 

 

こちらが完熟ほうれん草。

葉は、肉厚で元気いっぱい!

生でちぎっていただきましたが、じわっと甘く、アクもなく、おいしい。

 

 

 

こちらの大和まなは、青菜らしいやさしい苦味があります。

虫は、薬剤ではなく、目の細かいネットをかけることで防いでいます。

一般の家庭では、小松菜より苦味が少ないので、特に小さなお子様には、沢山食べてもらえると好評だそうです。

 

 

 

こんな山深い場所で作られています。

 

 

 

 

 

途中、曽爾高原ファームガーデンという施設があり、そちらで完熟ほうれんそう、大和まなを使用した試食を兼ねた昼食を頂きました。火を入れると、更に甘みが増しておいしいです。家庭でも使い易い野菜です。

・・・・・・・食欲が一気に増したらしく、気づいたときは、食べ終わっていて画像がないことをお詫びいたします・・・・・

夕方のニュースをご覧になった方には、インタビューに答えるシェフの隣で、もくもくと食べる私の姿を目撃されていました。食べるのを止めると、インタビューされそうだったものですから、ひたすら知らん顔で食べていましたが、どちらにしてもお恥ずかしい!!

こうして、生産者の方にお会いすると改めて、おいしい野菜をいただいていることのありがたみが身にしみます。これからも大切に育てられた野菜を、どんどんお店でご紹介していきますので、よろしくお願いいたします。