『 第9回サクラアワード2022 』の受賞ワインが発表されました 

先日、第9回目を迎えるサクラアワード2022審査会に行ってまいりました。
昨年はコロナ禍のため参加を見合わせましたが、本年は大阪会場の審査会に参加させていただきました。

本日、2022年4月28日2022年度全受賞ワインが発表されました。
*ダブルゴールド ; 286アイテム
 内、より優れたダイヤモンドトロフィー ; 60アイテム
*ゴールド ; 1,425アイテム
*シルバー ; 614アイテム
総計2,325アイテムが受賞の栄誉に輝きました。
特別賞には、8つの「特別賞」と9つの「和食・アジア料理に合うワイン賞」があり、ゴールド以上の受賞ワインの中からそれぞれ10アイテムずつ選ばれました。
さらに、それぞれ最高得点のワインには「グランプリ」の称号が与えられました。
各賞の特徴 ; http://www.sakuraaward.com/jp/outline_award.html

サクラアワードって何?という方は、公式ホームページ、または当ブログの最後にまとめましたのでご覧ください。
サクラアワード公式HP ; http://www.sakuraaward.com/jp/sakuraaward.html

受賞ワイン一覧とワインリストの味方 ; http://www.sakuraaward.com/jp/result/2022.html
受賞ワイン検索 ; http://www.sakuraaward.com/jp/award/search/

ワインリストを見てみましょう。
うわぉ・・・字だらけ、無理・・・と拒絶反応が起きそうですが大丈夫です。
好きな国や興味のある国、えぇー、こんな国、あんな国まで!!と眺めてみましょう。
そして地域ごとに興味の向くまま好みのまま、ワインのタイプや品種、受賞とヴィンテージなど眺めているうちに、あ、これ欲しいかも♪とときめいたらインターネット検索してみましょう。
アルファベット読めぬ・・・無理、無理・・・とシェフ山嵜なんて蕁麻疹。でも大丈夫。生産者名やワイン名をコピー、ペーストして検索しましょう。

そもそも、そんな無駄な努力は放棄しましょう。小難しいことはプロにお任せ♪ショッピングのついでに通りすがりのワインショップで、偶然の出会いを楽しむのがお勧めです。ワインショップなどでは、受賞ワインに上記のようなマークが添付され店頭に並びます。見かけたら是非お試しを。
そして、とても気に入ったワインに出会ったら同じ生産者や地域、品種、はたまた輸入会社まで気の向くまま試してみてください。自分の好みが見えてきます。

私が今回審査を担当させていただいたワインの多くは、タンニンがしっかりとした品種のアンオークド赤ワインでした。これまで樽熟成が当たり前だったような品種です。

アンオークドは樽ではなくステンレスやコンクリートタンクで熟成されているワインを指し、通常白ワインや若木から作る赤ワインなどに用いられる熟成方法です。繊細な果実味が樽の影響を受けすぎ、フレンチオーク由来のバニラ香やアメリカンオーク由来のココナッツ香が風味の全面に出て、ブドウ品種本来の風味の個性が失われることを避けるために用いられる熟成方法です。

赤ワインの場合、若い木のブドウから得られるデリケートな果汁でも元来タンニンが豊富な品種は、軽く樽熟成することでタンニンの角が取れてまろやかになる効果もあります。そのような品種をアンオークドにすると、果実味に対しタンニンが若々しく強すぎてバランスを崩すので、やはり樽熟成が主流でした。

逆に、高樹齢の木からとれるブドウの場合もアンオークドの可能性があります。

一般的に寿命50年といわれているブドウ樹は、植樹後7年から20年は元気いっぱい、収量が増えていきます。収量が落ち始める20~30年を目途にブドウ樹を引き抜き、植え替える生産者もいます。前述の ”若い木” はこうして生まれます。

一方、高品質なワインを作るためには、なりすぎた房を間引き1本の木になる実の量をコントロールし、残ったブドウに木の栄養を集中させ凝縮した果実を作ります。樹齢20年から35年頃まで、自然になる実の量が減り始める代わりにブドウの量と質のバランスが良くなっていきます。樽熟成に耐えられる凝縮した果実が収穫できるようになります。

寿命50年と言われつつも大切に管理された木は100年以上生きます。高樹齢に明確な規定はなく、明記するかしないかは生産者の哲学によります。
なる実は少なく小粒で、房に空間がありますが日光が十分に当たり腐敗しにくく、栄養が集中します。その果汁からはなんとも複雑で滋味深いワインが作られます。若い木のブドウの繊細さとは全く違う繊細さ、このデリケートで複雑な風味を最大限に活かすため、余計な樽香がつかないようアンオークドにします。

審査したアンオークド赤ワインは、いずれも甲乙つけがたい高いレベルでした。エレガントで爽やかな香りと綺麗な果実味、タンニンは細かくまろやか、ヴィンテージが若くても荒々しいタンニンに口中が覆われることもありませんでした。それをベースに生き生きとした果実味や爽やかさを活かしたものから、緻密な複雑さや長い余韻が表現されているものまで多彩。
後者に関しては悩むことなく、満場一致ゴールドでわかり易いのですが、それでも時折、皆手を止めて「んんんんん~~~~、どうしたものでしょう」と嬉し悩まし審査会でした。

アンオークドのついでに樽香について少し。

樽香が大好きだったロバート・パーカーのパーカーポイントが猛威を振るっていた1990年代後半をピークに、パーカーポイント高得点を狙った過度ともいえる樽醸造樽熟成が一気に増加しました。しかし栽培技術も向上する中、また世界中の食のライト化から、もっと自然な味わいを求め樽至上主義を見直す生産者やワイン評論家が少しずつ増え始めました。

ロバート・パーカーは、小さな無名の生産者が作るワイン(いわゆるガレージワイン)も「良いワインに間違いない、私が保証します!(=私は樽香が大好きなのだ。好きなものは好き!)」とはばかることなく高得点を与えることで、世界中の大小さまざまな生産者に勇気と希望を与えました。そして高得点を目指して多くの生産者がチャレンジし、樽を使いこなせるようになることで、ワインの品質を一気に押し上げたと言えるでしょう。パーカー自身は現役を徐々に退き2019年完全な退社と引退を表明しました。

そして今、世界中のワイン生産者が高度な知識と技術を駆使し自らのワインに改めて向き合うことで、もっと自由に羽ばたき始めています。

樽香が好きだった人も、樽香って何?という人も、ワインの新たなステージは世界各国多種多様に広がりつつあります。固定概念を取り払い自由に楽しみましょう!うんちくも何も必要ありません!安かろう悪かろう、無名だし怪しかろうは忘却の彼方へ、ぽいっ♪

サクラアワードは「日本の家庭料理に合うワインを探す」「ワインの消費拡大」「ワイン業界で働く女性の活躍を促す」を目標としています。ご家庭で、プレゼントに、ワインを扱ったことがないが興味があるという飲食店や酒屋さんなど、ワイン選びの指標の一つとしてお役立ていただけると思います。

各国から、我こそは!と思いが込められたワインが集まり、不思議とそれは瓶に詰められた液体から私たちにしっかり伝わります。
審査会場は、実行委員の方の事前の途方もない準備や、朝早くから会場やワインの準備、審査中も万全のサポートをしてくださる男性ソムリエチームの皆様のお蔭で、ストレスなく審査に集中できる環境が作られております。今年も体調万全、集中力も最後まで途切れることなく全員が自分の採点に納得し、ベストを尽くした審査会を終えることができました。この場をお借りして、心より感謝申し上げます。

サクラアワードとは
サクラアワードは、2014年に誕生したアジア最大の国際ワインコンペティションです。ワイン業界で活躍する女性のみがブラインドにて審査を行います。世界でも類を見ない画期的なワインコンペティションで、年々国際的な知名度、注目度が高まっています。

審査員は、ソムリエ、ワイン醸造家、ワインスクール講師、ワインジャーナリスト、ワインインポーター、流通、ワイン販売員です。
1グループは5名で、さまざまな業種の方で構成されています。2022年は、1フライト10~14アイテムを4フライト(東京会場は5フライト)ブラインドでテイスティングし採点しました。1名が採点するワインは、1日5~60本です。

審査会が行われるまでには、次の6つのカテゴリー別にワインのエントリーが行われます。
1.スティルワイン赤
2.スティルワイン白
3.スティルワインロゼ
4.スパークリングワイン(白・ロゼ・赤)
 およびセミ・スパークリングワイン(白・ロゼ・赤)
5.フォーティファイドワイン
6.甘口ワイン

エントリーされたワインは更に、品種や製造方法の他、炭酸ガス圧、残糖など、100近くのカテゴリーに基づいて分類されます。
こうしてあらかじめ分類されたワインを審査します。審査員に与えられる情報は、ワインのカテゴリー、ブドウ品種、ヴィンテージ、アルコール度数で、数種類については残糖が表記されていました。審査時間は、1アイテムのワインにつき約3分。前のワインと比較するのではなく、それぞれのワインに100点満点で採点していきます。1アイテムごとに各グループのリーダーが集計を行い、各自の採点に大きく差が出た場合、グループ内で話し合いが行われます。

東京会場と大阪会場で審査されたワインは直ちに集計され、得点に従い各賞が決まります。
各賞の特徴についてはこちらをご覧ください。
http://www.sakuraaward.com/jp/outline_award.html
サクラアワード公式HP ; http://www.sakuraaward.com/jp/sakuraaward.html