週末のバルベーラ

映画のタイトルのようですね♪

Barbera。明るくチャーミングで笑顔のステキな女性、ではありません。黒ブドウの品種です。ピエモンテ州でこのバルベーラから、チャーミングという表現がぴったりな、親しみやすい赤ワインが造られています。

主な産地は、バローロやバルバレスコで有名なクーネオ県アルバと、そこから少し北にあるアスティ県アスティです。

特にアルバでは、「平日のドルチェット、週末のバルベーラ、休日のバローロ」とアルバの代表的な3種の赤ワインを表現します。気軽にデイリーに、友人とわいわいドルチェット。週末ちょっとオシャレして、彼女とバルベーラ。記念日には、フォーマルにキメてバローロを。ワインの特徴と用途が的確で、つくづく感心します。お店でワインを選ぶ時の目安にも良いですね。

さて、このバルベーラ、南のアルバから北のアスティまで、車で南北1時間ほどの距離ですが、ワインの表情が少し違います。

まず、南のBarbera d‘Alba DOCバルベーラ・ダルバは、ブルーベリーやプラムなど果実味が濃厚で若いうちから楽しめるジューシーな赤ワインです。酸味が穏やかなので、みんな大好き!赤ワイン初心者にもお勧めです。バローロやバルバレスコの生産者が造っていることが多く、栽培、醸造技術が安定しており、知名度も高く市場でもよく見られます。日本でも人気が高いです。ただ、最高の畑には、バローロ、バルバレスコ用のネッビオーロ種が植えられるため、どうしてもそれ以下の畑に植えられることになります。だからこそ、早くから楽しめるというメリットがあるのでしょう。

アルバから北に少し移動して、Barbera d‘Asti DOCGバルベーラ・ダスティ。ほんのり甘いスパークリングのアスティ・スプマンテで有名なアスティですが、赤ワインも造られています。もともと、オステリアで飲まれる、非常に酸の強い安酒でしたが、1890年代初頭にマロラクティック発酵(ブドウに含まれるリンゴ酸を乳酸に変え酸味をまろやかにする醸造技術)が適切に行われるようになり、また、小樽熟成によってそれまで際立っていた酸と柔らかなタンニンのアンバランスが改善され、品質が見直されるようになりました。アスティでは、最高の畑にバルベーラを植え、知名度の低さからかなりの努力が重ねられた結果、現在では長期熟成も可能な、生き生きとした酸とたっぷりな果実味が絶妙な赤ワインに、生まれ変わりました。こちらは、少し手の込んだ上質なお料理に合わせると、食卓がぱっと華やかになるようなワインです。まさに、週末のバルベーラ。

どちらのバルベーラも、香りが華やかで本当にステキ♪以前は、Barbera d‘Alba を目にすることが圧倒的に多かったのですが、最近はBarbera d’Asti もちらほら見かけるようになったので、嬉しいかぎりです。

ピエモンテのリストランテのワインリストでは、バローロよりもバルベーラのページが、数ページにわたることもあるそうです。週末がいくつあっても足りませんね。