11月の期間限定スタジオーネ・コース『ザ・イタリアン』のメニューが決まりました

10月28日(土)から11月12日(日)まで正倉院展開催期間中、ランチタイムに数量限定でご用意いたします、奈良の食材を使ってイタリア料理の基本を守りながら洗練させた、クリアで滋味深い奈良の美味しさ発見!スタジオーネ・コース『ザ・イタリアン』の詳細が決まりました。

十津川加納川ファーム有精卵のカルボナーラ

十津川加納川ファーム有精卵のカルボナーラ

Amuse~アミューズ~
リゾット かきもち添え 茶粥仕立て~Chagayu~

Antipasto ~前菜~
バッカラマンテカートのクロケッタ マントヴァソース

Primo Piatto~パスタ料理~
十津川郷神納川ファームの放牧有精卵のカルボナーラ

Second Piatto~メイン料理~
宇陀牧場井上牛の赤ワイン煮込み

Dolce~デザート~
ティラミス(十津川郷神納川ファームの放牧有精卵の卵黄を使用)

Caffe e dolcini~小菓子~
アマゾンカカオのモディカチョコレート
ブルッティ マ ブォーニ(十津川郷神納川ファームの放牧有精卵の卵白を使用)

 

誰もがご存知、リゾット、カルボナーラ、ティラミス、牛の赤ワイン煮込み。そして、イタリアン好きにとって馴染みのあるバッカラマンテカート。さらに奈良の郷土食、茶粥。
これらを現代を生きるシェフ山嵜が、イタリアと日本と奈良に感謝を込めて作ります『ザ・イタリアン』
奈良の食材が味わえる、ボルゴ・コニシ流王道イタリア料理を是非お楽しみください!!

さて、どんな料理か気になる方は、続きをご覧ください。

 

<ソムリエ・エクセレンスの料理解説>

アミューズは、リゾット かきもち添え 茶粥仕立て~Chagayu~。

リゾット かき餅添え 茶粥仕立て~Chagayu~

リゾット かき餅添え 茶粥仕立て~Chagayu~

『ザ・イタリアン』と言いながら、いきなり創作?と思うなかれ。れっきとしたイタリアの基本的なリゾットであり、奈良の伝統食茶粥である。
2021年全国イタリア料理コンクールにゾットで優勝したこと、田村青芳園茶舗さんに教わった茶粥レシピで大和茶と茶粥で始まる朝食が日常になったこと、当店の所在地である小西町が民間での茶粥発祥地であること、その後江戸に伝わり外食産業の始まりにつながったこと、様々な事柄が積み重なりシェフ山嵜からしか誕生しえなかったリゾットChagayuは当店のシグネチャーになりつつある。

五分づきにした奈良県曽爾高原産の米を使用。リゾットを炊く際、米に大和茶ほうじ茶を含ませた。仕上げにパルミジャーノ・レジャーノをたっぷり加える最もシンプルで基本的なリゾット。大和茶ほうじ茶の粉末と焦がさないように焼いたかき餅(おかき)を添え、大和茶煎茶のスープを注ぐ。奈良とイタリアの食文化の融合と革新を実現した。
かき餅の食感とほんのり香ばしい風味がリゾットと相乗しながら、お米の香りを際立たせる。正倉院展の期間中ということで、かき餅添えの古典的な茶粥をイメージさせる仕上げだ。

*Chagayuの詳しい説明はIW100のメニュー解説 ”アミューズ~Chagayu~” を参照ください。
https://borgokonishi.com/blog/?p=2586

 

前菜は、イタリアンの王道バッカラマンテカート。イタリアから輸入された干しダラを1週間ほどかけて丁寧に塩抜きし、北海道村上農場の長期熟成じゃがいもインカのめざめと共に、基本通りしっかり作る。
クリーミーで旨み抜群のバッカラマンテカートをクロケッタ(コロッケ)にして閉じ込めた。
ロンバルディア州マントヴァ地方の伝統的なマントヴァソースは、アンチョビ、ケッパー、オリーブの塩味と酸味が効いた魚料理にぴったりなソースだ。一気に気分はイタリアン♪

 

ザ・イタリアンなプリモピアットといえば、パスタの王道、不動の人気、皆大好きカルボナーラ。久々のお目見えだ。

カルボナーラ

カルボナーラ

リストランテのコースの途中、しかも最もお客様が期待するプリモピアットで提供することは、思った以上に難しい。よって、ご提供する機会がすっかり減ってしまっている。
さて、現在様々な卵が販売されている。中価格帯以上の卵を店頭で見つけると、必ず試し料理に合うものを常日頃ブラッシュアップしている中で、桁違いな高級卵を発見。
十津川郷神納川ファームの放牧有精卵だ。

十津川神納川ファームの有精卵

十津川神納川ファームの有精卵

この卵を主役にカルボナーラを選んだ。今回の王道というテーマにしたのもこの卵がきっかけだ。

そして、この卵の品質が間違いないとわかるきっかけになったのは、神奈川県相模原市(有)小川フェニックスの鳳凰卵をいただいたことだ。
どんなに素晴らしくても神奈川県から卵を取り寄せる・・・非現実的だと思ったが、どうしてもというお申し出に、恐縮ながらいただいた。

初めて食べる卵はまず最初に、朝食の土鍋で炊いたご飯と塩一つまみだけ加えた全卵の卵かけご飯でいただく。最後までお醤油を加える気にならない卵が上質と考える。品質チェックに最も有効だと思っている。
臭みがなくても味がない、味が濃くても途中で臭み消しにお醤油を垂らしたくなる、というのはよくある。
この鳳凰卵は、これまで食べた鶏卵の中で最も上質だった。一切の雑味や臭みがない上、卵の味が濃厚だった。両方を兼ね備えた理想的な卵!!!なんとか取り扱えないかと考えたが、当店の規模と使用頻度からどうしても送料がかかり高額になってしまう。
そんな時ふと、知ってはいたが試したことのなかった十津川郷神納川ファームの放牧有精卵を思い出した。そして、鳳凰卵の経験があったからこそ今回のザ・イタリアンにつながった。

神奈川県相模原市(有)小川フェニックス様には、この場をお借りして心より感謝申し上げます。そして、美味しい卵を探し求めている皆さま、(有)小川フェニックス鳳凰卵を是非お試しください!!
特に沢山使う製菓や飲食店では、送料はかからないし品質から考えても高すぎることはない。おすすめです!

さて、卵で興奮しすぎたがカルボナーラのおはなし。
なんとなく豪華な感じがする卵黄だけ使うとか、軽やかな現代風ソースにするとか、ご存知シェフ山嵜はしません。カルボナーラはカルボナーラであって欲しい。
ただ、品種改良していない小麦を使ったフェリチェッティ社のスパゲティに加納川ファームの有精卵と、イタリアのチーズ熟成士ジョリートさんによる熟成ペコリーノチーズとパルミジャーノレジャーノ、上質なグアンチャーレ(現在イタリア製は輸入禁止のためスペイン産)、マレーシアのサラワクペッパーによる、一切雑味のない、クリアな濃厚さが楽しめる。

もう一つのザ・カルボナーラたる所以は、わが国初の女性イタリア料理人で日本にマンマの味を広めた堀川春子氏から『ピアット』のオーナーシェフ稲本卓氏に、そして山嵜に受け継がれた調理法だ。ムッソリーニの時代に堀川氏が日本に持ち帰ったカルボナーラの技法を使っている。
最後の仕上げに、煙が立つほど熱したフライパンに卵液を絡めたパスタを一気に入れて煽る。卵がダマにならず、且つしっかり火が入りほんのり香ばしく仕上がる。
上質な素材に替えるだけなら購入すれば誰でもできるが、この技法により王道であると言えるのではなかろうか。

 

リゾット・チャガユ、バッカラマンテカート、カルボナーラときたら、メイン料理は宇陀牧場井上牛の赤ワイン煮込みと決まっている。
井上牛のきめ細かい身質と黒毛和牛ながら上品な甘みが、赤ワインと肉汁のみでじっくり煮込んでいく北イタリアの料理法と相性抜群!!奈良県産の旬のお野菜の付け合わせと共に、秋が楽しめる一皿。

 

デザートは、もちろんティラミス。
その昔、大ブームが起こったために「ティラミスか~、久しぶりかも」と若干古典なイメージになりつつあるようだが、シェフ山嵜は軽やかに華やかに現代風にするどころか「恐らくティラミスが誕生した時代には、コーヒーは深煎りで抽出にはマキネッタを使ったはずだ」と独自の空想を巡らし、思い描いたティラミスを実現するだためだけに、ビアレッティ社のマキネッタブリッカを購入。
コーヒー豆は、通常お出ししているコーヒー豆と別に天理市やまのべ焙煎所(オススメです!)のロブスタ種(カネフォラ種ロブスタ)入り深煎り豆を常備している。
このティラミス、手前味噌だが本気で美味しい。いつかボール一杯分一気に食べたいと夢を抱いているが未だ叶わず。
大変気に入っているので今回だけではなく時折お出しするが、皆さまに感激していただいている。
今回、十津川郷神納川ファームの放牧有精卵の卵黄を使うことで、更なるバージョンアップが実現した!これ以上のザ・ティラミスは、今のところ思いつかない。

そして食後の小菓子には、定番であるアマゾンカカオのモディカチョコレート大和橘フレーバーと、十津川郷神納川ファームの放牧有精卵の卵白を使用したブルッティ マ ブォーニ ”不格好だが美味しい” という名のヘーゼルナッツ香るメレンゲのお菓子で締めくくります!!

ティラミス

ティラミス

奈良の美味しさ発見!11月のスタジオーネ・コースは、シェフ山嵜流王道コース『ザ・イタリアン』
是非ご賞味ください!ご予約ご来店お待ちしております!

***11月のスタジオーネ・コース***
コース料金 ¥6,600(税込・サ別)
ご提供期間:10月28日(土)~11月12日(日)*月曜定休*売切れ次第終了*
      ランチタイムのみご用意いたします。
      下記時間内でご予約承ります。
      ランチ:11:00~12:30最終入店

*期間中は奈良国立博物館にて正倉院展が開催されています。
 周辺の道路が混雑する可能性がございます。
 お車でお越しの際は、ご注意ください。

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RISTORANTE Borgo KONISHI
リストランテ ボルゴ・コニシ

電話予約:0742-26-5581
WEB予約:https://res-reserve.com/restaurants/borgokonishi