待ってました!五條市 益田農園の寒玉キャベツの季節が到来しました。
葉がぎゅぎゅっと詰まった益田さんのキャベツ。とにかく大きい、重い!!
過酷な大自然と益田さんの共同作業による冬のごちそうに心より感謝申し上げます。
「自然からおいしくなーる、つまり霜が届くと作物は凍るものかと自ら糖分を蓄え、野菜らしさを発揮してきます」
この季節のキャベツは、サラダ向きの柔らかい春キャベツとは異なる寒玉キャベツで加熱調理に向きます。益田さんのおっしゃる通り、五條の高地で寒さに耐えたキャベツの甘みは火を通すと格別。
ボルゴ・コニシの冬の前菜『ナポリ風キャベツの蒸し煮』をご紹介いたします。
水を加えず野菜自身がもつ水分のみで蒸していきます。
野菜を敢えてくたくたになるまで火を入れることで隠れていたその野菜の魅力を引出す南イタリアの調理法です。歯ごたえを残して火入れする美味しさとは違った、野菜の真価が問われる料理法と言えるでしょう。
中でも益田さんの寒玉キャベツは、それを如実に表します。口中に広がるキャベツの香りと甘みは、時間をかけて成熟したことを物語っています。
奈良の牧歌的な風景が目の前に広がるよう。
大地の養分をたっぷり蓄えた益田さんのキャベツを鍋に入れ、香りづけ程度の少量のパンチェッタの皮とパルミジャーノレジャーノの皮を加えて1時間ほど蒸します。素材そのままの風味が逃げることなく凝縮されていきます。
冷ましてから、アクセントとして”森のバター”ともいわれるアボカドとごく少量のアンチョビを添えピスタチオを削りました。
益田さんのキャベツにを使ったこのお料理には、サルシッチャなどキャベツを上回る旨みは無用です。
寒さが和らぐような心温まる、冬ならではの大地の恵みです。