シチリアの茄子のお料理といえば、ご存知「Caponata カポナータ」ナスとトマトに砂糖やケッパー、レーズンが使われる多様な文化の影響を受けたシチリアならではの魅力あふれるお料理です。1700年代に瞬く間に広がり日本でもすっかり定着した野菜料理。諸説ある中で最も有力とされているその起源はなんと、貴族の食卓で提供された魚料理だったのです!
使われた魚は語源にもなった「Capone カポーネ(シイラ)」当時、庶民にとって魚は高級食材でした。そこで既に栽培されていたナスを代用し、大航海時代を経て18世紀、トマトの食用が一般化するとナスとトマトが出会い各地で多様な発展を遂げます。例えば、パレルモはタコやローストしたアーモンドを散らし、トラパニでは揚げた小魚を加え、モディカやシラクーザではチョコレート!島外にも伝わって、ナポリ風は乾パンにのせてオシャレにお気軽に。当時の人々のあふれる笑顔が目に浮かぶようです。
ナスのカポナータはもちろん大好物ですが夢を叶えたい!
時を経た今、辿ってきた食文化の調和を表す奈良ならではの「魚介のカポナータ」です。
平城宮跡木簡食材「干し魚」とシルクロードの象徴サマルカンドのレーズンを、基本に忠実に甘酸っぱいアグロドルチェでまとめ、セロリのソースと大和当帰葉のオイルの香りを添えて洗練させました。
古代ローマ時代から薬草として使われ食用へと至った地中海原産のセロリと、飛鳥時代から上質な薬草の産地であった奈良で現在食用の活用へと発展してきた大和当帰葉。類似した歴史のみならず同じような香りを持ち、本格的な栽培開始もともに17世紀頃と多くの共通点をもつ良縁食材です。
やさしいセロリのソースと大和当帰葉の澄んだ爽やかな香りが重層的なハーモニーを奏で、しっかりとした味わいの魚介のカポナータを華やかに清らかに包みます。
セロリの花言葉は「真実の愛」「会える幸せ」
イタリア料理に会えてよかった!あなたに会えてよかった!
大切な人と奈良で会える幸せを味わってみませんか。