2025年1月の4週にわたり、ABC朝日放送テレビ『ワンディッシュ~「おいしい」の向こう側~』で奈良が紹介されました!
テーマは「寒玉キャベツ」
この番組はレストランで提供されるおいしい一皿ができるまでの過程を、4週間に渡りさかのぼって紹介する番組です。
1月5日に放送された1週目の「寒玉キャベツ」を使ったおいしい一皿は、当店自慢の前菜「ナポリ風キャベツの蒸し煮」!
メニューの詳細はこちらから。
https://borgokonishi.com/blog/?p=2769
このひとさらが生まれたルーツをたどる2週目は、おいしいを探し届ける販売店
「奈良のうまいものプラザ」堂土健一店長が登場されました!
いつもお世話になっており、お客様にもおすすめしているお店です!
撮影当日テレビ局の方からいきなり「使っている奈良の調味料の画像を撮らせてください」と言われ食材ならまだしも”調味料”はそんなにないかも、、、と思いきや、並べてみたら結構ありました。
全てがうまいものプラザで販売されているわけではありませんが、このお店の品々からヒントを得て奈良の食材セレクトが広がりました。
3週目は、いよいよ「おいしい」の生産者、五條市益田農園 益田吉仁さんが出演されました。
益田農園の寒玉キャベツに出会わなければ、キャベツが主役の前菜は生まれませんでした。
2023年夏に益田農園を訪れた際、大海原を豪快に渡っていく船長のごとき益田さんの頼もしく太陽のような笑顔を見た瞬間に、大自然の中で野菜が安心して育つから生命力あふれて美味しいのか、と納得しました。
標高500mの広大な畑で厳しい自然を受け入れる覚悟をきめ、対等に正直にまっすぐ向き合う益田さんを自然も受け入れているような、まさに日本の原風景を見た思いがしました。
当店の寒玉キャベツの前菜「ナポリ風キャベツの蒸し煮」から、「米のとぎ汁」について考えることになるとは思ってもいませんでした。
米のとぎ汁は人口増加に伴い水質汚染の原因の一つになっていて、20世紀初頭にはすでに問題となり研究が始まっていたようです。
1967年に日本の人口は1億人を超えました。
東洋ライス株式会社は、1961年(昭和36年)精米後のお米に石が混ざらない精米機を開発、製作所設立の発表と共に日本初の近代精米工場としてスタートを切りました。
高度経済成長期突入、人口増加と大量生産、大量消費、外食産業、中でもレストランチェーンの発展が一気に起こった時代です。
その後、精米機の精度を高めていく内に気付いた、米のとぎ汁による環境汚染。
とぎ汁に含まれる粘性のある「肌ヌカ」の浄化が難しいことが原因です。
1991年、東洋ライスから洗わず炊ける「BG無洗米」が発表されました。白米の表面にある「肌ヌカ」の粘着性を逆に利用して糠で糠を取った無洗米です。
米のおいしい部分を残し糠だけで取るため、廃棄物は「糠」のみ。
その糠を「米の精」として商品化、肥料や飼料に用いています。
山の精 益田さんが畑の空気を感じながら時に「米の精」の力を借り、雪に凍る土の力が合わさって育つ五條の「寒玉キャベツ」
凍えそうな自分の身を守ることで糖度を蓄え、ぎゅっと締まった一枚一枚のキャベツの葉から、私たちは命をいただいているのだなと改めて思いました。
「ナポリ風キャベツの蒸し煮」はキャベツ自身の水分のみで蒸し味を凝縮していきます。野菜を捨てるところがない南イタリアの料理法で、1時間蒸され3分の1ほどの量になる頃にはその野菜の本質が現れます。
メイン料理の付け合わせだったキャベツの蒸し煮が、益田さんの寒玉キャベツで作った時、付け合わせのレベルではない、主役を張れると確信したあの感動を、これからも毎年皆さまに料理を通じてお伝えしたいと思います。
おいしいは人をつなげる!おいしいは明るい未来をつくる!
奈良のうまいものプラザ公式HP: https://narano-umaimonoplaza.com/
五條市益田農園公式HP: https://nagoyaka-masuda.jp/
東洋ライス公式HP: https://www.toyo-rice.jp/
レストランで「おいしい!」と感じたその一皿から見える目の前のシェフは、氷山の一角。
そのお料理ができるまで沢山のプロフェッショナルの連携プレーが繰り広げられています。料理人はその思いを一皿に結集し、来店された全ての皆さまに間違いなく「おいしい」をお渡ししてやっと任務を終えます。
一皿の「おいしい」の向こう側を辿っていくと、4週間後思いもかけない「おいしい」の秘密に辿り着きます。
その着眼点!!あるようでなかったおもしろ料理番組です。
しばらくの間、TVer(ティーバー)でもご覧いただけます。
奈良発「ナポリ風キャベツの蒸し煮」の一皿ができるまで、そして、各地のおいしいの物語の数々!!是非ご覧ください!!
公式HP:ワンディッシュ~「おいしい」の向こう側~
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視聴者の皆さまに、味覚、香り、食感の「おいしい」とその向こう側を、視覚と聴覚で伝えるために腕を振るう若きクリエイターチームと、方々から集まった関係者の皆さま、素敵な作品に参加させていただき、ほんとうにありがとうございました。
番組を企画された放送作家の湯川真理子さんと、古都華に全力投球!イチゴ農家 田中農園代表 田中由美さんが放映ひと足お先に「ナポリ風キャベツの蒸し煮」を体験しにご来店くださいました。
番組を通して素敵なご縁をいただきました。ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。