南部鉄瓶との出会い②

実行速度5Gのソムリエ 山嵜愛子です。

南部鉄瓶『糸目波紋』購入いたしました♪

蓋のつまみは松ぼっくり。松風を表した鉄瓶だそうです。

・・・・・美しすぎる・・・・・

霰(あられ)は自宅用になるので、記念のツーショットを。

おお、気付きませんでしたが、1ヶ月で霰が熟成しております。

改めてもう一度使い方のおさらいをしてみたら、はしょりすぎていたようです、おっとっと。

もう、大切に大切に、末永く使わせていただきます。

合掌。

南部鉄瓶との出会い①

ボルゴ・コニシ店内に突如現れた南部鉄瓶について、お話ししたいと思います。

現代の名工 佐藤勝久氏作『霰(あられ)』蓋のつまみは、くちなしのつぼみでございます。

・・・・・なんとも美しいフォルム・・・・・

霰模様は内側からひとつひとつ棒で突いて付けていくのだそうです。真上から見るとこの霰の粒が螺旋状に見えて、本当に美しい。

美しさだけではなく機能美も備わっており、お手入れも思っていた以上に簡単!というか、お手入れいらず!!(ここが一番驚きました)その上、この鉄瓶で沸かしたお湯のまろやかさ、やめられません。コーヒー、紅茶の味が全く違うし、冷めた白湯はまろやかで舌触りもとろりと感じ、体に吸収されていくのがわかります。シェフは料理にも使っています。

ボルゴ・コニシのあちこちで使用範囲が広がる南部鉄瓶水ですが、一番わかりやすいのは、自家製ジンジャーエールでしょう。シロップを 南部鉄瓶水を使って 作りバージョンアップしました。砂糖は北海道産てんさいのグラニュー糖、炭酸水は能勢の湧き水で作られています。

是非、ご賞味ください。

自家用に購入した南部鉄瓶ですが、すっかりお店用になってしまいました。

貧血でもなく、家でどちらかというと気に入って長年使い続けているステンレス製のやかんに不満があるわけでもなく、鉄瓶を使うことになろうとは微塵も思っていませんでした。百貨店の催事場でたまたまお話を伺っているときも、この後どこでお茶しようかしら、と気もそぞろだったのですが、気付いたらお話しを聞きながら「どれにしようかしら」と選んでいる自分がいたのでした。凄腕営業マンの超絶饒舌セールストークを浴びせられても最後には「だが、断る!」と岸部露伴の如く、NO!と言える日本人 山嵜愛子ですが、明らかに美しい品を目の前に誠実な説明を伺っている内に、今後も日本に必要です!!まずは我が家に必要です!!!と思った次第です。私が顔の広い富豪だったら、お中元やお歳暮やお祝いや、理由をつけては贈るところですが、ささやかに、次回の催事であと一つ自家用を購入しようと思っています。二つ目は『糸目波紋』と決めています。

佐藤勝久氏の南部鉄瓶は、全国の百貨店などの催事のときしか購入できません。岩手県の工房でも直売はしていないそうです。「少人数で作っていますから、通販などもできません。」とのことで、少人数とはどのくらいですか?と伺ったら、勝久氏とご兄弟、そして息子さんの3名だそうです。ちなみに勝久氏は昭和10年生まれです。ゆっくりと待つのもまたよいものです。

取扱いの簡単ぶりは、ここでは敢えて説明を控えさせていただきます。私の言葉を読むより、売り場でてぬぐいを使った簡単所作を拝見しながら説明を聞いたほうが、納得していただけるでしょう。私はてぬぐい愛用者なので、より一層てぬぐいを使用できる機会が増えてそれも嬉しいことです。朝と夕方の営業時間前には、シェフが見ていて笑うくらい、てぬぐいを使った鮮やかな手さばきでお湯をせっせと沸かしています。道具ひとつで生活がより一層楽しくなります。

ご興味のある方、是非、お近くの百貨店の催事をお調べください。また販売スケジュールは、はてなブログ『南部鉄器マン』で検索してみてください。

!!!!!!!ぬぬぬ!!!!!!!

な、な、なんと、7月9日まで近鉄百貨店橿原店にいらっしゃる!!今、改めて確認のために見て気付きました!というか、ブックマークしているのに、ちょいちょいチェックしていたのに、最新情報を見逃していました!アナログ体質がアダとなる・・・

・・・というわけでアナログの鉄板、近鉄百貨店橿原店にただ今電話して、糸目波紋を取り置いていただけることになりました。8日の月曜日、たのしみに行って参ります♪

*p.s. お昼11時半から昼食をとられるそうです。ご興味のある方は、開店早々か午後がおすすめです。

to be continued・・・

コーヒーが変わりました。

最近のシェフのお気に入り、マレーシアのサラワク村で作られる黒コショウは、イタリア人が監修しており(というか、数年かけて世界中を探し回ってやっと話のわかるマレーシア人に出会い、がっつり介入して作っている)今までにない爽やかなな香りとすっきりとした辛味が特徴で、今のボルゴ・コニシにとって、なくてはならない調味料の一つです。お客様にも大変好評で嬉しい限りです。そのコショウを作っているイタリア人をたどってみたら、本業はコーヒー焙煎士でヴェネト州ヴェローナのコーヒー豆屋さんの三代目でした。早速取り寄せて飲んでみたら!!感動。

まず驚いたのは、コーヒー豆の表面ではなく中からじっくり焙煎されており、完全にまんべんなく火が通っている印象の味と香り。一瞬控えめに感じますが、香りは燻されたというより心地よい香ばしい香り。果実であったことを思わせるかすかなフルーツの香りとフローラルさを伴った豆の甘い香り。味わいは酸味、苦味、甘みへと心地よく移行するじわっと長い余韻。

これらのエレガントながらしっかりとした香りと味の構成は、ブラックでじっくり味わっていただくのがおすすめ。ドルチェとの相性も抜群です。ミルクを入れる派の方も、ミルクを加えてもコーヒー自体のバランスが崩れず、しっかりとミルクのコクを受け止めるのでおたのしみいただけます。

オーナーであるジャンニ・フラージ氏は、豆の栽培から収穫まで厳選(やはりここでも、現地に赴きがっつり介入)、数台しか残っていないヨーロッパ最古のドイツ製焙煎器たったの1台で、熟練した職人の勘を頼りに直火焙煎しているそうです。この焙煎作業は、他の誰にも絶対にやらせないそうで、その一貫した姿勢が間違いなくコショウやコーヒー豆からひしひし伝わっております。

豆は、深煎り直前の豆の風味を活かした状態で、彼らはアーモンド色と呼んでいるそうです。品種は、全てアラビカ種で、一番良いランクの豆のうち、より希少価値とクオリティーの高い豆を厳選。コーヒー豆は、イタリア国内でも気に入ったお店にしか卸さないし(どんなに有名店であっても、だそうです)空輸でなければ輸出は断るという徹底ぶり。

そんな、ヴェローナから上陸したありがたいコーヒー。ここ奈良で、愛を込めて入れさせていただきます(合掌)。

スペシャルティコーヒーのすすめ

ボルゴ・コニシで食後にコーヒーをご注文された際「ミルク、お砂糖はご利用でしょうか?」と私に聞かれたことを不思議に思われた方もいらっしゃることでしょう。使おうが使わまいが、どっちだっていいじゃないの、ね~。

ちょぉおおおっと待ったぁぁぁ~!そんなのこのシニアソムリエが許しませんぜぇえええええ(JOJO展の感動が覚めやらぬ)

ミルク、砂糖が必要な方には、マシンでお入れするグァテマラを。不要な方には、フレンチプレスでお入れしたスペシャルティコーヒー ウガンダをご用意いたします。

コーヒー豆とミル、フレンチプレスの画像

あちらこちらで目にすることが多くなった“スペシャルティコーヒー”ですが、おさらい。

日本スペシャルティコーヒー協会のホームページから引用させていただきますと、『スペシャルティコーヒーとは、生産国において栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。そして、適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。さらに、適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されることが求められる。』

コーヒーの世界でもワインと同じ産地特性、いわゆるテロワールTerroirの表現が評価基準になっています。そして同じくサスティナビリティSustainability(環境、社会、経済などが良い状態で将来に渡り持続可能にすること)や、トレーサビリティTraceability(物品の流通経路を最初の生産段階から最終消費または廃棄段階まで追跡が可能な状態)の重要性も謳われています。

当店のウガンダコーヒーは、ウガンダ東部ブギシュ地方エルゴン・マウンテンの麓、標高1800~2000mにある農園で栽培されています。品種はアラビカ種ティピカ(原種)。無農薬、無化学肥料で栽培した格付けAA(最高等級)の生豆を、「でぃあ珈琲(三重県鈴鹿市)」の島野彰久さんに焙煎していただいています。2018年までならまちで営業されていて、数年前にたまたま立ち寄り大変気に入り、どうしてもお店で出したいと思いました。実際お店で提供できるようになるまで、道具の選別から入れ方まで、さまざまなご指導をいただきました。このウガンダコーヒーの香り、酸味、甘み、旨みを最も良い状態で引き出すために、豆の量や抽出の加減、お湯の温度などを決定する微調整にも立ち会っていただき、何杯も一緒に飲んでいただきました。鈴鹿にお引越しされてからもお世話になっています。

農園の人々が大切に育てた高品質な生豆に、息吹を与える焙煎士、それを間違いなく的確にお客様にご紹介するのが私の使命だと思っています。ワインと全く同じです。

フレンチプレスで入れることで、コーヒー豆の油分や旨みを丸ごと味わっていただけます。雑味がない適切な栽培と焙煎によるコーヒー豆だからこそ可能です。

ミルクやお砂糖をご利用される方にもなんとか味わっていただこうと、濃く入れたりミルクの種類を変えたり、いろいろ試しましたが、味わいのバランスがどうしても崩れてしまうので断念しました。ご了承ください。

もちろん、ミルクやお砂糖用のグァテマラも最もおすすめのものをご用意しております。

このボルゴ・コニシ用に焙煎していただいているウガンダコーヒー豆は、店頭で販売もしています。(申請認可済)フレンチプレスがない場合、急須に挽いた豆を入れ85度くらいのお湯で豆を湿らせて10~20秒ほど蒸らし、お湯を注いで4分。茶漉しでこすとフレンチプレスと同じ効果が得られます。私も自宅では急須で気軽に楽しんでいます。是非、お試しください。

ボルゴ・コニシ仕様 ウガンダコーヒー豆

しかしながら、スペシャルティコーヒーを本気で楽しむには、焙煎士によるカフェに勝るものはありません。さぁ!あちらこちらで焙煎士自慢のスペシャルティコーヒーが味わえる昨今、コーヒーライフを楽しもう!すわっ!

リストランテ ボルゴ・コニシのクリスマスメニュー2018

いよいよ本年も残すところ、あと1ヶ月となりました。

2018年ボルゴ・コニシの集大成、クリスマスメニューが決まりました。

各夜4組限定です。2018年の締めくくりに、ボルゴ・コニシのクリスマスディナーでゆっくりとお過ごしください。ご予約お待ちしております。

 

リストランテ ボルゴ・コニシのクリスマスディナー

12月22日(土) 23日(日) 24日(月) 25日(火) の4日間です。

各夜4組限定です。

ご予約の際、18:00~20:00でご都合の良い時間をご指定ください。

 

Stuzzichino

フィンガーフード

Apribocca

岡田農園の根菜のミッレフォーリエ

Antipasto Freddo

倭鴨とマカンボのサラダ 大和橘の香り

Antipasto Caldo

バッカラとブロッコリーのマンテカート

Primo Piatto

イタリア ヴェネト州産ウサギのラビオリ

Second Piatto

エレゾ社 蝦夷鹿のタリアータ

Granita

榧の葉のグラニテ

Dolce

アマゾンカカオのティラミス

Caffe o Te

食後のお飲み物 小菓子と共に

¥10,000(税別)

RISTORANTE Borgo KONISHI TEL;0742-26-5581

 

*仕入れ状況によりやむを得ず内容を変更することもございます。あらかじめご了承ください。

 

 

 

興福寺中金堂落慶&みうらじゅん、いとうせいこう言祝ぎ見仏トーク

今年の奈良を代表する一大イベント、と言っても過言ではない、興福寺中金堂落慶!!一般公開は10月20日、いよいよ今週土曜日に迫ってまいりました。

約300年ぶりに、2010年から8年かけて再建された興福寺中金堂。10月7日から11日まで法要が執り行われ、沢山の関係者や招待客が連日参列された模様です。気が向いたときお賽銭、休日にぶらっと国宝館、たまには寄るか東金堂、あら特別開扉?と気ままに北円堂へ、などという一般参拝者である私はもちろん招待されません。

しかし、興福寺からすぐの場所で奇跡的に10年以上お店をさせていただいているご縁で、法要の帰りにお食事にいらっしゃったお客様に「どうでした?今日は、どのような趣向で??」と連日伺えたのは光栄でした。毎日少しずつ異なる内容のようで、それは豪華な法要だったようです。

そんな法要の真っ只中、三連休後の火曜日に、シェフェスタで出会った忘れられないピザの味『マガジーノ』へ朝からGO!

人気店ゆえ、事前予約しておいたのでひっきりなしの満席ながら入店できました。お目当てのマルゲリータDOCを満喫。そして、カルツォーネをいただいて、新たに水牛リコッタの美味しさを知ってしまいました。なんと、ピッツァヨーロである野田シェフの手元がしっかり見えるお席に通していただき、お忙しい中いろんなお話も伺えて、シェフ山嵜大感激!!心も体もすっかり癒されたのでした。

次回は当麻寺とセットだな、なんて話しながら夕方の帰り道、せめて外からだけでも中金堂を見ようと通ってみたら、なにやら「今ならお席がご用意できますー!!」というスタッフの方たちの叫び・・・お席?何の?まさか法要??夜もやる?しかもそんな気安く・・・声の聞こえるほうへ近寄ってみると「是非!是非!!」と熱烈なお誘い。いえいえ、ぷらっと参拝者の私など滅相もございません、ともじもじしながら、なんの席じゃ!!!と目だけは見開いていると「みうらじゅん、いとうせいこう言祝ぎ見仏トークin興福寺」・・・・・えぇぇぇ、まさかそんなおふざけを。一生に一回あるかないかの荘厳なできごとですぞ、そんなのどこで?え?法要期間中の中金堂で?失礼ながら、怒られますよ。

お客様から伺う連日の法要とのギャップが埋められずにいる私をよそに、シェフ山嵜が嬉々として一言「おぉ、最近最も会いたかった人です!!みうらじゅんさんに会えるんですか?」「えぇ、えぇ、是非、是非!!」とスタッフの方とはやばや意気投合。私もみうらじゅんさんは好きですが、シェフはそんな会いたかったの。「ではお願いします。」とお財布を用意したら「無料でございます!!」と、これまたびっくり!!

なんと、中金堂に入れたのです。トークが始まるまでは自由に参拝できました。ありがたや、ありがたや。

早速中金堂内部へ。

ひときわ目を引くご本尊 木造釈迦如来坐像。真新しい金箔で覆われた、元の状態に戻した修復でした。奈良では、現状維持の修復が多いので意外でしたが、しっとりと深みのある金箔の色と新しい建物、鮮やかな群青色の法相柱が、平成の終わりから新しい年号を迎え新たな時を刻むのにふさわしいような気がしました。後のみうらじゅんさんのトークでも話題になりましたが、どの段階まで文化財を修復するのかこの難しい課題をどうやって決めているのでしょう。詳しい方に伺ったら、お寺の意向と文化庁との話し合いですり合わせていくのだそうです。

ちなみに、法相柱は興福寺の教義である法相宗ゆかりのインド、中国、日本の高僧14名の人物画を貼り付けた柱で、ご本尊に向かって左脇に立っています。背景色の鮮やかな群青色が、中金堂を華やかに彩ります。奈良県出身の日本画家 畠中光享さんが手掛けられました。

もうひとつの見どころは、須弥壇(しゅみだん)の四方を固める木造四天王立像です。その昔中金堂にあった四天王像は、もともと南円堂にあったことがわかり戻され、重文から国宝に格上げされました。そして、南円堂にあった四天王像が新たに中金堂に配置されました。

さて、いよいよ『言祝ぎ見仏トーク』はじまり、はじまり。

ごあいさつは、みうらんじゅん氏の「おばさんになってしまおうと思います。」宣言から。・・・ほら、だから、怒られますよ。温泉がお好きだそうで、湯船につかっていると後から入ってきたおじさんたちに「ちっ、混浴かよ。」と言われることが増えたからだそうです。そんなみうらさんの印象は、物腰柔らかい優しそうな紳士でした。

1時間半のトークの間、みうらさんの用意したスライド画像に沿ってトークは進んでいきます。始終、造語が飛び出してくるので、思わず吹き出して笑うことしばしば。少し高度だったりわかりにくいと思うとすかさず、いとうせいこうさんの通訳がさり気なく入ります。”マイブーム” ”ゆるキャラ” なる造語を生み出しただけあっておじさんのダジャレの如く、片っ端から造語にするのが日常なのでしょう。

10才のとき作った、興福寺に関する自作の資料は”小人”と書かれたチケットがずらりと並びます。国宝館内部の仏像配置図まで丁寧にノートに貼られてそれぞれに感想や思ったことが書き込まれています。いとうせいこうさん「これは、詩だ!!」その後中学生で礎石にはまり、ノートに貼られた礎石の真ん中に自分の顔写真を貼っていました。なかなかの美形なので、余計に面白い。

途中、中継のカメラが中金堂内部へ入り、みうらさんといとうさんの見仏ライブです。やはり、ご本尊から「修復は一体どこまでやるのだ」から始まり、なにより木造四天王立像のかっこよさが魅力だそうです。そして、法相柱の一番下に描かれているのが、若かりし頃の無著と世親だそうです。木造無著・世親立像は運慶工房作で、北円堂に安置されています。以前、特別公開のとき薄暗くなってから行くと、ろうそくで目が光ってまるで生きているようで感動しました。そのお二人の若々しい姿が法相柱に表されているとは、感慨深いです。

今年の元日に耐震補強を終えリニューアルされた国宝館の動線が、子供のときのスクラップの場所に戻っていることをはじめ、子供のときから見てきた興福寺の仏像たちは、他のお寺と比べてとにかく移動が多いのだそうで、日々の研究から発見される新しい説を取り入れ実行する、歴史が古いにも関わらず柔軟なお寺であるといえるでしょう。

そして、みうらさんが数年前からマイブームにしている”テープカッター”のスライドが次々と映し出されました。展覧会などの開催前に、関係者のみ集めた内覧会のセレモニーとして行われる、あの紅白の牡丹のような花飾りのついたテープを切るテープカットです。

2009年東京上野の東京国立博物館で開催された『国宝 阿修羅展』で阿修羅ファンクラブ会長に任命され、テープカットに参加したことが始まりだそうです。2013年には、『国宝 興福寺仏頭展』を機に”仏友 ぶつゆう” いとうせいこうさんと ”ザ・テープカッターズ” を結成。テープカットという催し自体絶滅の危機に瀕している中、マイテープ、マイ手袋、マイカッターを用意し、頼まれてもいないのにイベントに現れテープカットを行うという活動をされています。よって、隅っこでテープカットしたり、非常に短いテープだったり、同席者が目を合わせてくれないこともしばしばだそうですが、興福寺の別当はいつでも大変温かく微笑みかけてくださるそうです。

興福寺ましてや奈良とも関係ないテープカットの数々、その画像は海外にまで及び、遂には一人で無理やりテープカットした画像や、「カットしたテープについた牡丹の飾りは、落とすと縁起が悪いのではないか。」という持論があるにも関わらず、ご自分の展覧会でテープカットした画像では、完全に花を落としていたりと突っ込みどころ満載の画像が続き、お~い帰ってこ~い、と思ったら舞台上にテープカット用テープが用意されました。若い僧侶をはさんで、テープカットです!みうらさんの「どうぞ撮影してください!」の言葉に、舞台は遠くて無理なのでモニターをパシャリ。

暗さで手振れしましたが、ロックなライブ感が出ています。スリーショットでない瞬間で残念!!いとうせいこうさんは、僧侶の左でテープカットされています。ちなみに、このお若い僧侶は連日の法要で忙しく袈裟が乾く間もなく着用しての参加でした。

今、思い出してもほっこりとする、お寺本来の懐の大きさを体感できた夜でした。すばらしい夜をありがとうございました。